コンサル転職、最後の
決め手は「愛嬌と人柄」

フォルトナ株式会社・
原 一 さん

HeadHunter of the Year 2025

金融・コンサルティング部門 VP
エグゼクティブ支援人数部門 2位

原 一

フォルトナ株式会社
シニアエグゼクティブコンサルタント

所属するヘッドハンターの約半数がコンサルティングファーム出身者であり、コンサルティングファームへの転職支援に強みを持つフォルトナ株式会社。ローマ神話に登場する運命と幸運の女神「フォルトゥーナ(Fortuna)」を社名の由来とし、相談者に寄り添った中長期の伴走支援を行っています。

同社でシニアエグゼクティブコンサルタントとして、転職支援に当たるのが原一さん。doda XによるHeadHunter of the Year 2025で、「金融・コンサルティング部門」のVP、エグゼクティブ支援人数部門の2位を受賞しました。原さんのキャリアの源泉や、転職活動を支援する際のモットー、転職成功に向けたアドバイスを伺います。

ヘッドハンター同士で連携し、
コンサル転職を支援する

—— 原さんがキャリア支援の仕事に就いた経緯を教えてください。

大学卒業後、大手通信キャリアに入社しました。法人向けのアカウントSEとしてITコンサルティングやシステム導入支援に約10年間従事したのち、セキュリティベンダーへ転職。先端技術向けセキュリティソリューションのビジネス開発担当として、日本市場における販路拡大、海外R&Dとの製品改善、CXO向けカンファレンスでの講演など、幅広い業務を経験しました。

前職での仕事には大きなやりがいを感じていました。一方で、お客様の課題解決に深く関わる経験を重ねる中で、製品の提案に留まらず、お客様のビジネスそのものの成功に、より直接的に貢献したいという気持ちが芽生えてきました。特定のソリューションに縛られず、真に「クライアントファースト」を追求できる環境で自分の力を試したいと考えるようになったのです。

そこで、新たなキャリアを模索しようと相談したのが、現職のフォルトナ株式会社(以下、フォルトナ)でした。実は、同社に大学時代の同期が在籍しており、彼から「一緒に働かないか」と誘われたことが、この仕事を始めたきっかけです。

彼に転職の相談に乗ってもらう中で、自分のモチベーションの源泉が「人の役に立ちたい」にあると気づいたんです。

そう考えると、自分自身がヘッドハンターとなって、キャリアの岐路に立つ方々を支援することに興味が湧いてきました。加えて、通信キャリアやセキュリティの業界を経験しているのも、ヘッドハンターとして大きな強みになるだろうと考えました。

—— 他社の転職支援サービスと比較して、フォルトナの強みはどこにあると思われますか?

フォルトナの強みは、主に3つあります。1つ目は、コンサルティングファームを中心にベンチャー、IT、金融等のハイクラス転職支援で多くの実績をあげており、それをチームで行う「オールフォルトナ」体制が強みです。1人のご相談者様に対して主担当は1人ですが、その領域に特化した別のヘッドハンターが面接対策を行うなど、社内の多様な専門性を結集させ、多角的な視点から最適なキャリアをご提案します。

2つ目は、私たちヘッドハンターの一人ひとりが「ご相談者様のライフパートナー」として、中長期的な視点でキャリアをサポートしている点です。目先の転職だけでなく、その方の人生がより豊かになることを見据えて伴走します。実際に、数年前にご支援した方から、再びキャリアのご相談をいただくことも少なくありません。

そして最後に、会社がヘッドハンターに売上などのKPI(ノルマ)を課していないことです。これにより、私たちは短期的な成果を追う必要がありません。ご相談者様が心から納得できるまで面接対策に付き合いますし、「まずは情報交換から」というご要望にも真摯に向き合えます。

もともと弊社代表には「社員が幸せでなければ、ご相談者様の幸せは追求できない」という信念があります。数字に縛られないからこそ、私たちは真に「ご相談者様ファースト」を追求できる。そのカルチャーに惹かれたことも、私がフォルトナに入社した理由の一つですね。

—— 専門性の高いヘッドハンターが集まるフォルトナで、原さん自身が強みとするのは、やはりIT関連の経験になるでしょうか。

はい。大手通信キャリアで長年、法人向けのITコンサルやシステム導入支援をした経験や、セキュリティベンダーでビジネス開発をした経験が、私のキャリアの根幹をなしています。

この経験があるからこそ、IT戦略、DX、セキュリティといった専門領域において、ご相談者様へのアドバイスを求められることがよくあります。

また、ITプロジェクトの一連の流れを当事者として経験しているため、ITバックグラウンドを持つご相談者様と「同じ目線」でお話しできることは、私の大きな強みだと自負しています。

輝かしいキャリアでも、
最後の決め手は「愛嬌」

—— フォルトナとして強みにされているコンサルティング業界の転職市場には、どのような傾向があるのでしょうか。

コンサルティング業界は、個々のプロフェッショナルの市場価値が明確で、キャリア意識も非常に高いため、人材の流動性が極めて高いのが特徴です。

中でも、事業会社で経験を積まれた方が、より専門的なスキルや課題解決能力を求めてコンサルティングファームへ転職する流れは、依然として非常に力強いものがあります。もちろん、年収アップを目的とした同業他社への移籍も活発です。

特にキャリアステージによって、転職の目的に明確な傾向が見られます。

20代・30代の若手層では、「ポータブルスキル(汎用的な課題解決能力)を磨きたい」「キャリアの選択肢を最大化したい」といった、ご自身の市場価値向上を目的とされる方が大半を占めます。

一方で、40代以降のミドル・シニア層になると、事業会社での役職定年などを見据え、「培った専門性を活かし、生涯現役で活躍し続けたい」というご相談が増える傾向にあります。

—— 企業側の傾向はいかがですか。

コンサルティング業界の採用市場は、3年ほど前に一つのピークを迎えました。当時はDX化の波とコロナ禍からの経済回復が重なり、採用が活発化しました。現在も、生成AIの登場とそれに伴う新たな経営課題の発生を背景に、採用熱は依然として高い水準にあります。また、特定の領域に特化したブティックファームの台頭も、近年の顕著なトレンドです。

この活況の根底には、少子高齢化という日本の構造的な課題があります。国内の労働人口が減少する中で、事業会社が内部リソースのみで事業を成長させることには限界があり、外部の専門知見としてコンサルタントを頼る必要性が増しているのです。

この構造は当面変わらないため、コンサルティング業界への需要は引き続き堅調に推移すると見ています。

—— こうした業界の動向を、どのようにしてインプットされているのでしょうか。

ネットを通じた日々のキャッチアップはもちろん、企業が開催する講演やウェビナーにも積極的に参加して、コンサルティングのトレンドや生成AIなどの最先端の技術動向を得るようにしています。

転職希望者の方との会話から得られる情報も少なくありません。仕事内容からトレンドがうかがえますし、企業の実態を知ることもできます。現場から聞こえる生の声は、やはり確かですね。

—— コンサルティング業界への転職を成功させている方は、どのような共通点があるのでしょうか。

コンサルティング業界といえば「論理的思考力」や「問題解決力」が想起されがちですが、それらのスキルは前提条件にすぎません。私の経験上、最終的に差がつくのは「愛嬌」だと思っています。

コンサルタントの仕事は、本質的にはクライアントワークです。そのため、専門的な能力だけでなく、「この人と一緒に働きたい」と相手に思わせる人間的な魅力が極めて重要な要素となります。どんなに輝かしい経歴をお持ちでも、この「愛嬌」がなければクライアントからの信頼を勝ち取ることは難しいでしょう。

特に事業会社で年次を重ねてきたベテランの方は、長年同じ環境にいるせいか、表情や話し方に癖があったりする方が一定数いらっしゃいます。年次が上がると周りが指摘しづらくなって、自らのコミュニケーションの癖を自覚する機会が少ないのかもしれません。

ですので、私の面接対策では「口角を上げて話しましょう」といった、愛嬌に関するアドバイスも積極的に行います。

「話し方に圧迫感がある」「必要以上に話が長い」といったマイナス点も遠慮なく指摘しますね。愛嬌を身につけた方は、面接のフィードバックで「お人柄が素晴らしい」と評価いただきますし、良い結果につながるケースもたくさん見てきました。

経歴を掘り下げ、求められる人材像
にマッチした強みを探る

—— これまで手がけてきたキャリア支援の中で、印象に残っているエピソードについて教えてください。

ある大手企業に勤める50代の方をご支援したときのことです。新卒入社してから、同じ会社で幅広いご経験をされてきた方でした。役職定年が迫り、コンサルティングファームを中心に転職活動をされていたのですが、私がお会いするまで、転職活動にかなり苦戦されていたようです。

課題分析から見えてきたのは、その方が準備していた自己PRの訴求の弱さでした。

技術力やコミュニケーション能力をPRされていましたが、他のご相談者様との明確な差別化には至っていませんでした。50代・コンサル未経験という条件では、市場が本当に求める強みを提示することが必須です。そこで、より「市場に刺さる自己PR」を一緒に再構築することにしました。

相談の結果、最終的に打ち出すことにした強みは「人脈」でした。その方は幅広い仕事を通じて、自社の経営層などに人脈を築いていたんです。

そこで、その方の人脈を高く評価しそうなコンサルティングファームへご紹介したところ、無事に内定を獲得されました。ご本人にも大変喜んでいただき、今も強く印象に残っています。

—— その方も、人脈が強みになるとは思っていなかったのではないでしょうか。

ご提案したときも、ピンと来られていない様子でしたね。

強みを見つけたきっかけは、職務経歴書をもとにしたヒアリングでした。概要レベルで書かれた内容を一つひとつ掘り下げていたときに、役員クラスの方とたくさん接点があることに気づいたんです。本人に聞いてみると「そうなんです」と。見つけたときは「これだ!」と思いましたね。

転職希望者と企業とのマッチングでは、どのような人材に需要があるのか、情報を常にアップデートし続けることが重要です。企業側も、欲しい人材をすべて言語化しているわけではありません。企業動向を把握しながら、私たちの中で「今後こうした人材が必要になるのではないか」と仮説を立てることも意識しています。

—— ほかに、企業とのマッチングで意識されていることはありますか?

ご本人が抱く本音を、企業側へとしっかりお伝えすることです。

例えば、「激務が続くのでワーク・ライフ・バランスを重視したい」という方の場合、企業の顔色をうかがい本音を隠して転職活動を続けてしまうと、「転職に成功したのに状況が変わらない」といったことになりかねません。とはいえ本音をそのまま伝えると、企業側に「あまり仕事にコミットしてくれないのでは」と懸念される可能性もあります。

そんなときに私がアドバイスするのが、「前向きな言葉で、本音を伝えましょう」ということ。「今の会社は肉体的にも精神的にもパフォーマンスを最大限発揮できる環境にない」「自分自身の健康状態を保った上でお客さまの課題解決に貢献したい」など、言葉を選んで伝えれば、ネガティブな印象にならず企業側も理解を示しやすくなるでしょう。

転職希望者にとっての最終的な目標は、「転職の成功」ではありません。「転職先で幸せに働けること」が、目指すべきゴールです。伝え方を工夫することで、本音を隠すことなく転職活動をしてもらえたらと思います。

「人」だからこそ、提供できる
付加価値がある

—— ここからは転職希望者へのアドバイスをいただけたらと思います。ヘッドハンターとして、転職希望者のどのような情報に着目して、スカウトメールを送られていますか?

仕事内容について、プロジェクトの概要のみを書くのではなく、「どのような役割を担い、どのようなバリューを出したのか」まで詳しく記載してあると人材像がイメージしやすくなります。

強みを裏付けるファクトまで記載されていると、なお良いですね。「この方の強みはこういった企業でも活かせそうだ」とヘッドハンター側で判断できるので、スカウトメールも送りやすくなります。

—— 転職活動をするにあたり、転職希望者はヘッドハンターをどのように活用すべきでしょうか。

転職活動を進めていくと、不安や疑問点が必ず出てきます。そんなときは、どんな些細な内容でも、必ず担当のヘッドハンターに確認するようにしていただきたいです。

自分で情報収集をされるのも大切ですが、ネットには誤った情報や古い情報もあります。その真偽を見極めるのは難しいでしょう。情報の鮮度や信憑性についてはヘッドハンターに分がありますので、すぐに情報をやりとりできるぐらいの関係性を築いてもらえたらと思います。

また、複数の転職サービスに登録される方も多いですが、私は信頼できるヘッドハンターを1人に絞り、二人三脚で活動を進めることを強くおすすめします。複数のヘッドハンターと並行すると、ご自身が煩雑なスケジュール管理に追われ、本来注力すべき企業分析や面接対策がおろそかになりがちだからです。

例えば、各ヘッドハンターが別々のルートで企業に応募すれば、面接日程が重複し、一つひとつの選考準備が不十分になるリスクがあります。また、複数の内定が出た際に、各ヘッドハンターとの連携が取れずに交渉や調整がうまくいかず、結果として最も志望度の高い企業への入社機会を逃してしまうことにも繋がりかねません。

信頼できるヘッドハンター1人に管理を任せ、ご自身は企業分析や面接対策にしっかり時間を割くようにしていただければと思います。

—— その「信頼できるヘッドハンター」はどのように見つけるのがよいと思いますか?

そのヘッドハンターがどのような付加価値を提供できるか、という点に尽きると思います。

私はよく不動産会社に例えるんです。ある物件があって、その物件を紹介する不動産会社が複数あったとします。こうしたとき、「家から近いから」「仲介手数料が安かったから」など、なんらかの付加価値を提供できる不動産会社を選びますよね。

ヘッドハンターも同じです。同じ求人を紹介されるのであれば、「在籍するヘッドハンターが総じて高い専門性を持っている」「選考支援が手厚い」など、どのような付加価値を提供してくれるかに注目して選んでもらえたらと思います。

—— 原さんご自身の、今後の展望についてお聞かせください。

コンサルティング業界は流動性が高く、移り変わりも激しいので、5年後10年後にはトレンドがまったく変わっているはずです。そうなっても活躍し続けられるように、技術トレンドや業界動向など、最先端の情報をしっかりキャッチアップできるヘッドハンターでありたいと思っています。

近年はAIで転職希望者と企業をマッチングする会社もでてきています。しかし、最終的に採用を行い、ともに職場で働くのは、AIではなく人です。「人に好かれるか否か」という観点が揺らぐことは、この先もないでしょう。

AIで面接対策をしても、愛嬌までは面倒を見てくれません。人間のヘッドハンターとして、対話によって提供できる付加価値を、これからも転職希望者の方に提供できたらと考えています。

文=井上 マサキ/写真=遠藤 素子/編集=伊藤 駿(ノオト)

※各記事の内容や経歴は、インタビュー当時のものです。

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