キャリアチェンジとは?適したタイミングや年代別のポイントを解説

現在の仕事について、「このまま続けていていいのだろうか」「もっと別の仕事でスキルや経験を積みたい」と考えたとき、キャリアチェンジを検討する人は多いと思います。ですが、特にミドル層が未経験の業種、職種に挑戦するとなると、難度が高いと感じるかもしれません。

そこで、本記事ではミドル層に向けて、キャリアチェンジの実態や年代別の適したタイミング、ポイントなどを解説します。

キャリアチェンジとキャリアアップの違いは?

キャリアチェンジとは、未経験の業種・職種に転職することです。業種と職種、どちらか一方を変える場合も、両方を変える場合も当てはまります。キャリアチェンジによって、希望の業種・職種で働くことができる一方で、ポテンシャル採用となる側面もあるため、年収が下がってしまう可能性もあります。

また、キャリアチェンジと似ている言葉に「キャリアアップ」があります。キャリアアップは、経験したことのある業種・職種で知見やスキルを高めることで、現在の会社または転職先で昇進・昇格したり、仕事の幅を広げることなどを指します。

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ミドル層のキャリアチェンジの実情は?

2023年7~12月の期間に、dodaエージェントサービスを利用して転職した40歳以上の方のうち、「同業種・同職種」以外で転職した割合は60.3%でした。つまり、6割以上の人がキャリアチェンジをしていることになります。現在、新規事業に参入する企業などが即戦力人材を求める傾向が高まっています。40代以上の即戦力人材の需要も高まっているため、キャリアチェンジも十分に可能な選択肢だと言えるでしょう。

出典:パーソルキャリア「ミドル層の異業種・異職種転職実態レポート

ただ、ポテンシャル採用されやすい20~30代に比べると、やはり40~50代では難度が上がる傾向にあります。そのため、40~50代でキャリアチェンジをする場合は、これまでの知見を活かしやすい業種または職種を検討する必要があります。

キャリアチェンジに適したタイミングは?年代別のポイントを解説

キャリアチェンジをする上で、年代によって考えるべきポイントは異なります。30代・40代・50代の各年代における、押さえるべきポイントを確認していきましょう。

30代:キャリアチェンジをしやすい時期

30代はキャリアチェンジをしやすい時期だと言えます。実務をひと通り経験して、ある程度のスキルや知見が身についているだけでなく、マネジメントや役職を経験したことがある人もいるでしょう。そこで培った経験を活かして、転職先でも実績を作れることをアピールできれば、キャリアチェンジを実現できる可能性はあります。

ただし、業種や職種が未経験となると即戦力となるのは難しいケースが多く、年収や役職が一時的に下がる可能性があることは、念頭に置いておきましょう。

40代:ポイントは管理職への適性と専門性

前述のように、40代でもキャリアチェンジは十分に考えられます。40代のハイクラス層に対して、企業の多くが求めるのは職種における専門性とマネジメント能力であるため、その点を成果に基づいてアピールできれば、キャリアチェンジを実現できる可能性は高まります。

そのため、管理職としての役割や専門領域で実績を残し、ある程度余裕が出てきた時期がキャリアチェンジに適したタイミングだと言えるでしょう。加えて、身につけたスキル・知識を活かせる同職種だと異業種への転職であっても評価はされやすくなります。異業種かつ異職種への転職の場合は、かなりハードルが上がってしまうことは認識しておきたいところです。

50代:条件にこだわらず選択肢を広げることが肝心

50代は、ほかの年代以上にこれまでの経験・スキルをシビアに評価されます。そのため、業種や職種を変えるとなると、求人数が限られる傾向にあります。待遇面などの条件を狭めすぎず、選択肢を広げて柔軟に検討することで、キャリアチェンジに近づいていきましょう。

ただし、キャリアチェンジによって、現職よりも収入が減る可能性は高くなります。そのため、今後のライフプランとともに、仮に年収が減るとしたら許容範囲がどこまでになるかを検討したほうがよいでしょう。

キャリアチェンジのメリット

キャリアチェンジには、メリットとデメリットの両方の側面があります。その両面を踏まえた上で、今後のキャリアを考えることが肝心です。まず、キャリアチェンジをすることで得られる3つのメリットを解説します。

異なる業種・職種にチャレンジできる

異なる業種・職種にチャレンジすることで、新たなキャリアを自分の意思で切り開くことができます。

特にミドル層であれば一定の経験を積み、特定分野での専門性を身につけたことでその他の希望する分野にまで専門性を広げたいと思う人もいるでしょう。また、どのような分野にも幅広く適用できるポータブルスキルを身につけたことで、ほかの業種や職種でもそれを活かして活躍してみたいと思う人もいるかもしれません。

もし、今の業種や職種で経験できることのほかに上記のような思いが出てきたようであれば、キャリアチェンジを検討してみてもよいでしょう。

新しいスキルが身につく

異なる業種・職種で経験を積むことで、新しいスキルを身につけることができます。

新しい仕事に必要な資格を取得したり勉強したりすることは、さらに自分を成長させることにつながるでしょう。また、興味関心のある新たな分野について学ぶことは、仕事に対するモチベーションアップにもつながるはずです。

さらに、前職とキャリアチェンジ後に得たスキルや知識を掛け合わせることによって希少性が高い人材となり、市場価値をより高めることができるのも大きなメリットと言えるでしょう。

広い視野を持って働ける

未経験の分野で働くことで、新たな気づきを得ることができ、視野を広げられるのもキャリアチェンジのメリットです。これまで当たり前だと思っていた現職での慣習がほかの業種・職種では通用しなかったり、仕事の進め方が違うことを学んだりする中で、先入観にとらわれない柔軟な考え方が身につくはずです。結果、視野が広がることは、その先のキャリアにも役立つでしょう。

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キャリアチェンジのデメリット

キャリアチェンジには、デメリットとなりかねない面もあります。キャリアチェンジがもたらす可能性のある主なデメリットを確認しておきましょう。

年収が下がる可能性がある

キャリアチェンジによって入社直後から即戦力となることは難しくなるため、前職よりも年収が下がる可能性があります。ミドル層は家庭を持つ人も多いことから、一時的な年収ダウンが許容可能かを検討した上で、キャリアチェンジに挑戦しましょう。

成果を上げるまでに時間がかかる

未経験の業界や職種の場合、前職とは違う仕事の進め方や能力が求められるはずです。新たに必要とされる知識やスキルを習得し、入社時に期待された成果を上げられるようになるまでには時間がかかるかもしれません。

特に、40代で初めて転職する場合などは、社歴が長い分、現職の文化や仕事の進め方が染みついていて、転職先の環境ややり方になかなかなじめない可能性もあります。キャリアの長い人には、周囲もなかなかアドバイスをしづらいものです。転職先では分からないことがあれば、積極的に自分から疑問を解消していくような姿勢があるとよいでしょう。

キャリアチェンジ成功のポイント

キャリアチェンジを成功させるには、どのような点を意識しておく必要があるのでしょうか。事前に準備しておきたいポイントをまとめました。

自分の軸を固め、転職理由を明確にする

まず、キャリアの棚卸しをすることで、転職の軸を固めましょう。これまで携わってきた業務や貢献できることなどを棚卸しすることで、自分の強みやアピールポイント、今後はどんな能力を伸ばしていきたいのかを言語化しやすくなり、希望する転職先を見定めやすくなります。

年齢が上がるにつれて、転職の軸として重きを置きたいことは増えていくかもしれませんが、その中でも特に何をこの先重要視したいのか、事前に整理することが大切です。

その上で、「なぜキャリアチェンジしたいのか」「転職先で何を実現したいのか」という転職理由を明確にしましょう。それがはっきりと定まっていれば、自社のニーズにマッチしている人物なのか、採用担当者が判断しやすくなります。

応募先企業、業界を研究する

入社後のミスマッチを防ぐためにも、希望する企業・業界のリサーチは十分に行いましょう。企業や業界の現状だけでなく、応募先企業の立ち位置や主力商品、具体的な仕事内容などの情報を集めた上で、自分がどんな実績を出せるのかを考え、そのための方法やポイントを採用担当者にできるだけ具体的に伝えることが重要です。

また、応募先企業や業界の研究は、意欲や熱意を伝えることにも役立ちます。漠然とした希望ではなく、現実に即した形で「なぜ未経験の業種・職種に挑戦したいのか」を明確に伝えられれば、採用につながりやすいでしょう。

自身のキャリアプランと組織の成果をすり合わせる

内定獲得をゴールと捉えず、「入社後、どんなスキル・知識を身につけ、その経験を活かしてどんな人材になりたいのか」という転職後のキャリアプランを検討することも重要です。そして、転職理由や志望動機を伝える際、キャリアプランから逆算してキャリアチェンジを選択していることが伝われば、説得力が生まれるはずです。

さらに、そのキャリアプランと組織の成長や成果がどう結びつくのかをあわせて伝えられれば、企業への貢献姿勢を高く評価してもらうことができるでしょう。

キャリアプランを事前に考え、かつそれを組織への貢献にどうつなげていくかを検討しておくことは、実際に入社後に自身が希望する方向へ進みながら価値を発揮していく上でも役立ちます。そのためにも、中長期的な視点で自身のキャリアを捉えましょう。

業種、職種ともにキャリアチェンジするのは慎重に

特に40代からのハイクラス転職で年収を上げることを希望する場合は、少なくとも経験のある業種か職種にすることをおすすめします。異業種と異職種でどちらも未経験の転職となると、前述したキャリアチェンジのデメリットが色濃くなってしまいます。

待遇面などの条件をより良くしたい場合は、同業種または同職種を検討したほうが、希望をかなえられる可能性が高まります。

転職エージェントに登録する

キャリアチェンジを実現するには、転職サービスの活用が有益です。転職エージェントに登録すると、キャリアの棚卸しやキャリアプランの策定、自分に合った応募先を選定する際、プロの視点から客観的なアドバイスをもらえます。ただし、さまざまな転職エージェントがあるため、自身の年齢や志望する業種・職種、ポジション、年収に合ったサービスを選ぶことがポイントです。

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まとめ

キャリアチェンジは、40代以降のミドル層でも十分に検討できる選択肢です。キャリアを棚卸しして、自身の強みや転職理由、キャリアプランを明確にすれば、キャリアチェンジを実現しやすくなるでしょう。

ただし、異業種または異職種への転職である以上、応募する業種や職種、企業の選択やアピールの仕方には工夫が必要です。一人で何とかしようとするよりも、プロの客観的な意見を取り入れて効率的に転職活動を進めるほうが得策だと言えます。

doda X」では、数々の転職希望者を支援し、企業側のニーズも熟知しているヘッドハンターからスカウトを受けることができます。キャリアチェンジの相談も可能なので、ぜひサービスを有効活用してみてください。

林大智

林 大智(はやし・だいち)

dodaキャリアアドバイザー

医療専門人材エージェントを退職後、2017年にパーソルキャリア株式会社に中途入社。個人向けのキャリアアドバイザーとして、累計2,500人以上の方を担当。20~50代までの幅広い年齢層の転職に伴走し、納得感ある支援ができたらと考えております。

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