管理職に求められる能力とは? 向いている人の資質と心得たい3つの必要スキル

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これから管理職を目指す方、既に管理職として働いている方の中で、「自分はふさわしいスキルや資質を備えているのだろうか」と考えたことのある方も多いのではないでしょうか。

働き方が大きく変わりつつある今は管理職に求められるスキルも多様化しているため、管理職になってからもスキルアップが求められます。そこで今回の記事では、管理職に向いている人の資質と、心得ておきたい必要スキルを3つ紹介します。

INDEX(読了時間7分)

管理職に求められる3つの能力とは

まずは、管理職に求められている主な3つの能力に関して例を挙げて紹介します。

リーダーシップ

リーダーシップが発揮されるのは、ロジカルな思考に基づいた判断で組織を導いてくれる、相談したら常に的確な解決策を提示してくれるなどの場面です。

リーダーシップというとトップダウンで組織を率いていく印象をお持ちになる方も多いかもしれませんが、今はその種類も多様化しています。例を挙げると、コーチングのようにやり方を尊重しながら必要なときに支援するという支援型のリーダーシップ、ビジョンを示して盛り上げていくビジョン型のリーダーシップなどがあります。

マネジメント能力

マネジメント能力は、個性に応じた人員配置・役割の提供・育成手法の検討・実施などの行動に表れます。それに加えて、近年ではリモートワークがメインの働き方となった会社も多いため、リモート環境でも変わらず例に挙げたような行動ができる能力が求められています。

ダイバーシティを理解し、受け入れる力

時代の移り変わりや人口の減少に伴って、さらに多様な働き方・多様な人材を柔軟に受け入れる時代が到来しつつあります。自分の年代では考えられないような思考を持つ年代の部下、あるいは多様なバックグラウンドを持つ人材と共に協力できる組織体制を作れるかが事業推進の成否を分けるでしょう。

管理職はまず多様性を理解し、受け入れる力が求められます。

このように、今後はさらに部下の個性・世代間の異なる考え方・多様な働き方に寄り添ったマネジメントが必要になってきます。
現在管理職の方は未来を想像した上で、管理職にはどういった能力が求められるのかを考え、日々意識して能力アップに役立ててみてください。
これから管理職になる方は、どういう上司であれば頼れると感じるのか、その要素を抽出すると、より良い管理職像がイメージできるはずです。

管理職に向いている人の資質

では次に、管理職に向いている人の資質を紹介します。

メンタルとフィジカルの強さ

管理職の仕事は、実際に経験してみないとわからないプレッシャーがあります。部下の仕事にも責任を持つため、ストレスを感じることも多くなるでしょう。

また、部下よりも一つひとつのミッションレベルが高いため、場合によっては長時間を要するタスクが出てくる可能性もあります。

心身共に強さが求められるため、多様なタスクをこなす体力、そして管理職としてプレッシャーを感じていてもしなやかに受け流し、物事に立ち向かう精神力が求められます。

広い視野を持って行動できる

一般社員と異なり、管理職には視野を広く持った行動が求められます。

例えば自組織を見渡した上での判断、部下の能力を把握した上での適切な業務振り分け、会社全体から見てどう動くべきかの判断などの仕事は広い視野を持っていなければ実行できません。

例に挙げたように客観的な視点を持って判断する場面が多いため、広い視野を持って行動できる資質が必要です。

コミュニケーションスキルに長けている

管理職は部下や上司からの信頼がなければ、組織の運営がままなりません。そのため、コミュニケーション能力に長けている必要があります。

特に管理職といえば中間管理職を指すことが多いため、上司と部下の間をつなぐ役割が求められます。例えば、上司に対しては「上司あるいは会社の意向を理解して部下に噛み砕いて伝える」、部下に対しては、「相談しやすい雰囲気づくりと、問題に対する具体的な解決策の提示・実行」などが求められます。

仮に今、上記の資質を持っていなかったとしても、スキルとして身につけることは可能です。

背景を理解する努力をする・相手がどう思っているのかを想像する癖をつける・心理的安全性を確保できるチーム運営を学ぶことを通じてコミュニケーションが円滑に進むようになるでしょう。

管理職に必要な3つの能力

では、管理職に就く人や既に就いている人が持つべき能力と、その能力を身につける方法を紹介します。

テクニカルスキル

テクニカルスキルは、業務上で必要な技術・専門的なスキルのことで、汎用的なビジネススキル・業職種に必要な技術的なスキルの2種類に大別されます。

汎用的なビジネススキルには、交渉力・マネジメント能力・分析力・文書作成能力などが挙げられます。習得は日々の業務にあたる際の試行錯誤の他、社内研修・eラーニングなどの研修が役立ちます。

もう一つの技術的なスキルは、業界知識・商品知識・職種に必要な知識経験などが挙げられます。習得するには、その会社独自の研修・業界に関する分析や研究・実際の業務経験などの方法が効果的です。

フレームワークなどを用いた分析は個人でいつでも実施できますし、業界誌などを継続して読んでいけば知識を貯めて研究を進めることも可能です。

部下の立場から考えると自分より技術・専門的なスキルに優れた管理職がいれば、「困ったときにも頼れる」と、安心して業務に取り組めるようになるはずです。管理職として部下との信頼関係を築きたいなら、テクニカルスキルを手に入れることが一番の近道になるかもしれません。

ヒューマンスキル

ヒューマンスキルは業務と直接関係のない部分でも発揮される個人スキルで、傾聴・コミュニケーション・リーダーシップ・プレゼンテーション・調整力などがあります。ヒューマンスキルがあれば、日常会話やミーティングの前後など、さまざまな場面で社内の人から学ぶ機会を生み出せます。

また、社外でも同様に交流することで、学びを得られる・アライアンスを組めるなど、事業上のメリットを生み出せる可能性もあります。

ヒューマンスキルを身につけるためには、周囲の上位者に学ぶ・研修を受講する・360度評価などの方法が有効です。一朝一夕に身につくものではないため、研修・360度評価の内容を見た後などに不足部分を把握し、自分自身で意識的に行動して身につけるようにしましょう。

コンセプチュアルスキル

コンセプチュアルスキルとは、概念を作る力です。事業を推進していく上では企業理念のような概念を掲げ、「それに向かうための行動はこれだ」と概念を明確化し、課題を解決していく力が求められます。

コンセプチュアルスキルを発揮するには、会社単位・現場の目の前の仕事・他社・部下などさまざまな視点と、複数視点から物事を見て、総合的に考えて決断する力が必要です。

このスキルを習得するには、研修やセミナーで経営者視点を学ぶ、OJTなどで上位者から考え方を学ぶなどで身につけることが可能です。

また、概念的なものを具体化して人を動かすには、概念を具体化するためのロジカル・クリティカルシンキングや、人に動いてもらうための環境の準備とコミュニケーションが欠かせません。

まずは現時点で不足しているスキルを強化し、概念を作って行動に落とし込むという経験を積んでいくことでコンセプチュアルスキルを身につけていきましょう。

まとめ

管理職を目指す方、既に管理職の方に向けて、向いている人の資質と求められるスキルを3つずつ紹介しました。

管理職になる資質は、「メンタルとフィジカルの強さ・広い視野をもって行動できる・コミュニケーションスキルに長けている」の3つ。管理職に必要なスキルは、テクニカルスキル・ヒューマンスキル・コンセプチュアルスキルの3つです。

いずれも、「研修などの体系的に学ぶ機会・現状を把握する評価・自分自身で不足点を理解し、日々意識して行動する」などの方法で習得できます。

管理職になったタイミングですべてが完璧な人はいませんので、昨日よりも今日、今日よりも明日と日々成長していけるよう、努力を重ねて身につけていきましょう。

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