【例文付】キャリアビジョンとは?立て方や転職面接での答え方
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転職活動の際に、キャリアビジョンの重要性を実感したことのある方も多いのではないでしょうか。しかし、いざとなるとどう設計すればいいのかわからないという方もいらっしゃるはずです。
そこでこの記事では、キャリアビジョンとは何か、立て方やポイント、転職時の面接でうまく伝えるための例文を複数紹介します。
- INDEX(読了時間9分)
キャリアビジョンとは?ない場合はどうすべきか
まずはそもそもキャリアビジョンとは何か、似た言葉と意味の違い、現状キャリアビジョンがない場合はどうすべきかについて解説します。
キャリアビジョンとは
「キャリアビジョン」とは、仕事や仕事に関係するプライベートを含めた将来の理想を指す言葉です。「キャリア」と聞くと、仕事に関するイメージがありますが、「キャリアビジョン」は人生におけるライフプランや大切にしたい価値観も含まれた未来像、見通しといった意味を持ちます。
「キャリア形成」という言葉もありますが、キャリア形成とは今後自分がどのようなキャリアを歩みたいかを明確にした上で、そのために必要なスキルや経験を計画的に身につけていくことを指します。
キャリアプラン・キャリアパスとの違い
他にキャリアビジョンと似た言葉に、キャリアプラン・キャリアパスなどがありますが、その違いを解説します。
キャリアプラン
主に、キャリアビジョンを実現するためのより具体的な目標・計画のことを指します。昇進やスキルアップの計画を指して使われる場合もありますが、キャリアパスのように一つの企業内での道筋ではなく、転職などの手段も入れたキャリアの計画となります。
キャリアパス
主に一つの企業内で自分が思い描く道を進んでいくための道筋を指します。
例えば、◯◯部の部長を目指すなら、◯◯部と◯◯部での経験がそれぞれ◯年必要になるなどです。
キャリアパスについて詳しくはこちら
キャリアパスとは? 意味や書き方のポイントについて詳しく解説
キャリアビジョンがない場合はどう描くべきか
キャリアビジョンが現状ないという方は、今持っているスキルや経験を把握した上で、今後どのような人生・生活が送りたいか、そのためにはどんな働き方がマッチするのか、それには何のスキルが必要か、何を経験しなければならないかなどを考えることから始めてみてください。
具体的なキャリアビジョンの立て方は、次の章で詳しく紹介します。
キャリアビジョンの立て方|転職時に意識すべきポイント
では、転職時に役立つ基本的なキャリアビジョンの立て方とポイントを解説します。
キャリアビジョンを立てる際に重要な3つのポイント
キャリアビジョンを立てる際に重要な、下記3つのポイントを紹介します。
1.ライフイベントやライフステージを考慮して考える
キャリアビジョンは仕事や仕事に関係するプライベートを含めた将来の理想なので、これから起きうるライフイベントや、ライフステージを意識して考えることが重要です。男女問わず年齢による体力・気力の変化、結婚・育児・介護などの出来事が仕事に与える影響は非常に大きいです。
将来の自分を正確に想定することは難しいですが、今と同じような働き方や生き方を続けられるとは限りません。その前提でキャリアビジョンを描き行動することで、より実現性の高いキャリアビジョンとなり、5、10年後の人生の充実度も変わってくるはずです。
2.自分の現状との整合性があるか
将来の理想を考えるとなると、現状とは大きく乖離した理想を思い描いてしまうケースもあります。考えてみたものの急激かつ大幅に年収が上がらないと実現不可能なことや、転居が難しいにも関わらず、移住前提の計画になっていないかなどよく確認しましょう。
3.転職活動時の求人内容と自身のキャリアビジョンとの整合性があるか
2とも関連しますが、転職活動を行っている場合はキャリアビジョンで描いている内容と応募する求人内容の整合性が取れているかは、よく確認しておきましょう。
スペシャリストとしてスキルを磨いていきたいと考えている人がジェネラリスト募集をしている企業に応募していたとすると、「自社に合っていない」と企業側から判断されてしまう可能性もあります。
キャリアビジョンが明確になっている場合は、そもそもそういった求人に応募しないはずですが、転職活動を続けているとさまざまな観点で魅力に感じる求人が出てきます。冷静に考えたときに、企業が求めている人物像が自分のキャリアビジョンと異なっていないかは、改めて確認しておきましょう。
キャリアビジョンの立て方
では、具体的なキャリアビジョンの立て方を紹介します。
① キャリアの棚卸し
まずは、これまでのキャリアの棚卸しをしましょう。成功・失敗体験を振り返り、身についたスキルや自分の得手・不得手、好き・嫌いを確認します。キャリアビジョンを考える際には、それらが考えのベースになるため、非常に重要です。
② 自己分析
キャリアの棚卸しで判明した価値観を確認することで、自己分析を進めていきます。
好き・嫌い、家族との時間も取れる仕事がしたい、住む場所に縛られたくないなど、今の価値観を確認してみてください。
それを考えた上で、キャリアアップかそれともキャリアチェンジかなどの方向性を決定すると道が絞れてきます。
上記項目の確認を通じて、本当はどういった働き方・生き方をしたいのか、会社員or独立、チームor個人、どんな志向を持った人と働きたいかなどが明確になってきます。
③ゴール設定
キャリアの棚卸しと自己分析が終わったら、ある程度方向性が決まってきているはずです。やりたい仕事を考えると共に、マネジメントラインに行くのか、スペシャリストとして働くのかなどの方向性を決めて最終的なゴールを決めましょう。
例えばマネジメントラインなら、どういった役職を目指すのか、スペシャリストならどの程度の企業規模や扱える案件などを軸に転職をするのかなど、自分が理想とする働き方のゴールを設定します。
段階的な実行プランを立てる
ゴールが決まったら、ゴールとそのときの年齢から逆算して具体的なスケジュール設計を行います。もちろん、未来に何が起こるかは誰にも想定できないため、計画通りに進まない可能性を考え、都度見直す想定をしておきましょう。
例えば、マネジメントラインを目指すなら、論理的思考力や問題解決力、メンバーの育成力などマネジメント力を強化する経験を積むことが不可欠です。一方キャリアチェンジを考えている場合は、今不足しているスキルの把握と、どのように不足スキルを積んでいくかの計画が必要です。場合によっては、スタート段階に副収入経路や貯金などの準備が必要になるかもしれません。
キャリア・職種別にみるキャリアビジョンの例
次に、キャリアや職種別に見る、キャリアビジョンの例を紹介します。それぞれ、転職面接を想定して作成しているため、ぜひご自分の希望する業界に当てはめて活用してみてください。
ただし、キャリアビジョンに関する質問をされたとしても、転職面接時にはプライベートの面まであえて答える必要はありません。面接の場でのキャリアビジョンに関する質問は、企業が働く上での価値観や志向がマッチするかを確認するためのものです。
あくまでも仕事に関する回答にとどめるようにしましょう。
キャリア別のキャリアビジョン例(若手・中堅・マネジメント層)
キャリア別では、若手・中堅・マネジメント層のキャリア別にキャリアビジョンの例文を紹介します。
人事に転職したい若手社員の場合
コールセンター事業を行う企業でSV・営業両方の経験が◯年程度あります。そのおかげで、人の動かし方・プロジェクトの進め方、企業のお金の流れやキーマンの押さえ方など、企業成長を促進する人事に必要と考えるスキルを学んで参りました。
私のキャリアビジョンは、キャリアの中でさまざまな部門を経験し、事業成長に寄与した経験を活かし、事業成長に役立つ人材育成・採用を実現する人事になり、10年後には部を牽引する役割を担いたいというものです。
人事は社内の多くの人を巻き込んでプロジェクトを進める必要がありますし、事業の勘所を知っている状態で人事業務に携わることで、事業成長に貢献できると考えております。
コンサルタントに転職したい中堅社員の場合
商社の営業・係長として大規模な社会問題解決に取り組みつつ、担当企業の事業構造を理解するよう努めて参りました。その提案力や情報経験を活かして、御社のコンサルタントとして活躍したいと考えております。
特に御社の◯◯部門は商社を対象としており、企業課題と共に社会問題を解決するプロジェクトが行われています。商社の事業構造を理解しているからこそできる提案を行い、10年後には商社領域を担うポジションで活躍したいと考えております。
中小コンサルティングファームのパートナーなりたいベテランの場合
これまで大手コンサルティングファームのディレクターとしてプロジェクトの推進とマネジメントを行って参りました。また、大手で長くディレクターとして働いたことで、◯◯分野を◯◯億規模にまで成長させる経験を積むことができました。
40代以降はよりクライアントと二人三脚で事業成長を実現できるコンサルティングを行いたく、独立を考えておりました。しかし御社の代表とお話する機会があり、経営方針で考えていたことが近しかったため、応募いたしました。
これまでの経験を活かして、これから関わるメンバーの育成とファームの成長を実現したいと思っております。
職種別のキャリアビジョン例
営業の場合
医薬品のルート営業で、顧客との関係性構築力・アップセルにつなげる提案力を磨いて参りました。しかしキャリアを重ね自分なりの成功方法が確立されていく中で、無形商材に自身の提案力をプラスして付加価値をつけたいという思いを持つようになりました。
医療も需要の高い業界ではありますが、新たな価値を生み出し、それを拡販していけるIT業界に身を置き、自身を成長させたいと考えております。
10年後には管理職となって、付加価値を提供できるような人材育成ができるようになるためにも、変化の早いIT業界の◯◯分野の先駆者である御社に身を置き、自身を成長させたいと思っております。
コンサルの場合
監査法人系列コンサルティングファームの戦略コンサルティング部門で、大手企業の事業戦略コンサルティングを行い、多くのクライアントの業績改善に寄与して参りました。その経験を活かしつつ、よりクライアントと近く、自身のコミット度が高い働き方でクライアントに寄与すること、長く担当して10年後、15年後の姿を見るという仕事スタイルを希望しております。
御社は常駐型も得意とされているため、私の理想とする働き方ができるファームだと感じました。これまでの経験を活かしつつ、よりクライアントに喜ばれる価値提供を行い、御社の成長に寄与できればと思っております。
エンジニアの場合
大手SIerでエンジニアとして働いてきましたが、管理職になり、マネジメントだけを要望されることが多く、希望にそぐわなくなってきたため、転職を決意しました。私自身は現場で手を動かしつつ、プロジェクトマネジメントをして仲間と一緒にプロジェクト推進を行っていきたいと考えております。
10年先も第一線で活躍できる技術を身につけながら、管理職として活躍できる環境で会社の成長を担っていきたいと考えております。
まとめ
キャリアビジョンは仕事だけでなく、ライフプランを含めた自分の目指す将来像のことを指します。
キャリアビジョンをしっかりと立てることで、自分の価値観や望む将来が明確になり、漫然とした日々では得られない気づきやモチベーションの向上にもつながるはずです。転職活動にも役立ちますので、ぜひ定期的に実施してみてください。
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