営業企画とは?役割やキャリアパスを転職のプロが解説

ビジネス環境の複雑化に伴い、営業企画という職種に注目が集まっています。デジタル化やAIの活用が進み、営業手法が変化する中、営業企画の役割はますます重要になっているのです。

本記事では、営業企画の基本的な役割から最近のトレンド、具体的な仕事内容、キャリアパスまで解説します。

営業企画とは?

営業企画とは、営業部門が成果を出し続けるために、戦略や施策の組み立て、実行支援までを担い、営業活動を支える仕事です。

BtoB、BtoC企業問わず組織を設けていることが多く、営業職を裏で支援し、全体の戦略を考える役割を担います。

営業企画の近年のトレンド

近年、営業企画の重要性は一段と高まっています。オンライン商談の普及やデジタルマーケティングの加速により、営業活動や営業スタイルの多様化が進みました。

営業活動のオンライン化が進むほど、取得できるデータは増えます。こうしたデータを活用し、営業活動を効率化することが、以前にも増して求められるようになりました。営業活動が複雑化する中で、営業企画の役割は単なる支援機能にとどまりません。

企業における営業変革をリードする存在として、営業企画の役割の重要性は、さらに増しているといえます。

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営業企画の仕事内容

営業企画の仕事内容は多岐にわたります。業界や会社の規模によっても異なるため、すべてを一括りにはできませんが、一般的には「市場分析」「戦略策定」「目標設定」「実施計画策定」「パフォーマンス追跡・評価」の5つの業務に整理できます。

市場分析

マーケティング部門と密接に連携しながら、市場の調査・分析を行います。

市場分析といっても、「3C分析」や「ファイブフォース分析」など、手法はさまざま。そうした分析手法をどのように活用するのか、分析のために何が必要なのかなどを考えるのも営業企画の仕事です。

また、外部のコンサル会社やリサーチ会社に委託している場合は、外部パートナーとの調整や進行管理を担うのも、営業企画の役割です。

戦略策定

自社商品やサービスをどのように販売するのかという営業戦略の策定も営業企画が担う場合があります。

営業戦略の策定をするには、営業現場の部門長とも綿密に連携する必要があります。そのため、営業現場で一次情報を積極的に収集する姿勢も重要です。データ分析力だけでなく、現場感覚を併せ持つことが、営業企画には求められます。

目標設定

経営企画や事業企画と現場の間に入り、営業戦略に基づいて具体的な営業目標を作成する仕事です。経営層から下りてきた数字を達成するために、新規顧客の獲得数や成約率、粗利などの数値目標を細かく設定します。目標を適切に設定することは、営業のモチベーション向上にもつながる重要な仕事です。

また、目標と現場の実情に乖離が生じている場合には、現場の声をていねいに汲み取り、経営層へと上げ直すことも一つの役割です。

実施計画策定

戦略や目標を達成するための具体的な実施計画を策定します。どの施策にどれくらいの予算や人員をかけるのか、どんなスケジュールで計画を進めるのかなどを詳細に策定し、経営層との合意形成を行います。

目標達成に必要であれば、営業ツールを導入したり、営業担当者のトレーニングを行ったりといった営業支援施策についても検討することがあります。

パフォーマンス追跡・評価

営業活動のパフォーマンスを追跡し、適切に評価して、次の営業活動の改善につなげるPDCAを回します。データ分析ツールや顧客へのアンケートを通じて、KPIの達成度、受注率、顧客満足度などを測定し、成功要因や失敗原因、改善点などを調査。その結果をもとに、今後の戦略立案や目標設定、実施計画の策定に活かします。

パフォーマンスを正しく追跡・評価するには、営業現場はもちろん、経営層やマーケティング部門、エンジニア部門など、他部門とも連携して分析することが求められます。

その他の業務

商談管理など、営業を支援するツールの導入・管理も営業企画が担当することが多くあります。例えば、導入時にツールの入力項目について整理することも、営業活動に精通する営業企画ならではの仕事です。

また、導入したツールを活用してもらうための社内啓発も重要でしょう。

営業企画と混同しがちな職種との違いは?

営業活動が多様化したことで、営業周辺の職種も細分化されています。中には営業企画と混同されがちな職種も少なくありません。ここでは、営業企画とよく混同される職種について解説します。

マーケティング(BtoB)

マーケティングは、売り上げを上げる仕組みづくりを行う点は営業企画と共通していますが、商品やサービスの認知を高めるためにブランディングを担う点が特徴といえます。市場での自社の見られ方を把握し、目指すブランドイメージに近づけるための認知活動を行います。

また最近のBtoBマーケティングでは、見込み顧客を集めてナーチャリング(育成)する流れが一般的であり、そのためにはイベントや展示会に出展したり、ウェビナーなどを開催したりして、リードを獲得する必要があります。こうした営業の前段階を担当するのが、マーケティングの仕事です。

営業推進(セールスイネーブルメント)

セールスイネーブルメントとは、「営業組織の強化・改善のための取り組み」を指します。売り上げを上げるというミッションは営業企画とも共通しますが、セールスイネーブルメントは営業チーム自体の能力向上や、営業プロセスの最適化、営業手法のトレーニングによって成果を出せる営業を育成します。

営業戦略や目標設定といった「数字」を担当するのが営業企画なら、セールスイネーブルメントは「組織」を強化し、営業の土台構築を担当する職種です。

事業企画

事業企画の主な仕事は、営業にとどまらず事業全体の成長戦略を描きます。事業を継続的に拡大させるため、ターゲット市場の選定、ビジネスモデルの設計、目標数値やKPIの策定などを担います。

より経営判断に直結する役割であり、細かいオペレーションの改善よりも、事業の中長期的な方針や投資の判断など、経営・事業視点での意思決定が中心となる点が営業企画との違いです。

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営業企画として成果を出すために必要なスキルや資質

営業戦略の策定から目標設定、実施計画策定など幅広い業務を担当する営業企画には、さまざまなスキルや経験が求められます。すべてを完璧に備える必要はありませんが、身につけておくことで営業企画としてのキャリアを描きやすくなります。

成果の再現性を高める、分析・戦略設計スキル

市場の状況や営業活動のパフォーマンスなどを分析し、その結果をもとに営業戦略を策定するのは営業企画としての重要な仕事です。そのため、データ分析とそれに基づく戦略設計のスキルや経験を持っておくと、営業企画としての活躍が期待できます。

属人的な勘や経験ではなく、誰が実行しても一定の成果が出せるような戦略や指標を設計できる力があると、営業企画の価値につながります。

ロジカルに伝え、組織を動かすプレゼンテーションスキル

営業企画には物事をロジカルに捉え、言語化できる力が求められます。営業のスタイルや成功のポイントを明確にすることで、戦略策定や目標設定の説得力が増します。ロジカルシンキングを土台に、複雑な情報を端的に言語化し、経営層や現場を動かす説明力も成果を左右するといえるでしょう。

変化に対する柔軟性・適応力

市場は多様化し、営業活動は複雑化しています。刻一刻と変化する状況に対応し、柔軟に適応する力も営業企画には必要です。

例えば、数年後を見越して策定した計画が、景気や市場環境の変動で前提から見直さなければならない場合もあります。そんな局面でも、方針を素早く軌道修正し、次の打ち手を準備できる営業企画は組織からも信頼され、高く評価されるでしょう。

現場への理解や共感力

営業企画の役割は、営業活動を支えること。故に、営業現場の実情を知っておくことは重要です。

例えば、営業として顧客と接した経験があれば、ニーズをより具体的に捉えることができるでしょう。その知識や経験を活かすことで、戦略や目標を現実的で実行可能な形に落とし込みやすくなります。また、成果の分析についても、現場の事情を踏まえて行えるため、正確な評価につながるでしょう。

一方で、営業経験が必須というわけではありません。営業現場の動向や課題を積極的に把握し、営業企画の業務に活かす姿勢が大切です。現場視点を持ち続けることは、成果を出すための鍵になるでしょう。

IT・DXの推進スキル

ITやデータに関するスキルは、営業企画の求人でも必ず記載されている重要なポイントです。ITツールを使いこなす能力やデータ分析の素養があると、営業企画として高く評価されます。

一方で、営業の現場は依然として「人」が重視される領域です。ITやデータを使いこなすだけでなく、現場への理解度や共感力、顧客ニーズの把握力、実行推進力なども同時に求められます。

営業企画のキャリアパスのケースは?

他職種から営業企画へキャリアチェンジする、またその逆のケースも多く見られます。ここでは、営業企画に関するキャリアパスについて紹介します。

他職種から営業企画への異動・転職

他職種から営業企画にキャリアチェンジするケースとして最も多いのは、社内での営業からの異動です。転職を機に営業企画へキャリアチェンジする場合は、親和性のある業界の営業から移るケースが多く、例えばリサーチ会社からの転職で営業企画になる方もいます。

営業企画から事業企画・事業開発への異動・転職

営業企画のキャリアパスとしては、事業企画や事業開発へ進み、より事業全体を見て中長期の戦略に関わるケースが挙げられます。特に、中長期の戦略設計や営業活動を行ってきた人は、事業企画・事業開発へのキャリアチェンジに適応しやすいでしょう。

営業企画の管理職への昇進/営業マネジャーとして現場に出る

営業企画のまま管理職へとキャリアアップしたり、より現場側へ軸足を移して営業マネジャーを目指したりするケースもあります。特に顧客の声をより直接的に聞きながら成果を出したいと考える場合、現場のマネジメントは有力な選択肢となります。営業企画の経験を持って営業現場に出ることで、より成果を出せるようになることが期待できるでしょう。

コンサルティングファームへの転職

営業企画として培った市場分析や戦略立案の経験を活かして、コンサルティングファームやシンクタンクなどに転職する人も一定数います。特に、営業改革や事業成長支援といったテーマでは、即戦力となるケースも少なくありません。営業企画としての経験を、より多様な業界・企業に横展開できる点が魅力です。

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営業企画に転職する際のポイントは?

営業企画に転職する場合、選考ではどのような点を見られるのでしょうか。あらかじめ対策しておくことで、転職成功の可能性を高められるでしょう。

自身のスキルセットの再現性を言語化できる

営業企画で評価されるのは、単なる成功体験の有無ではなく、その成果を再現性のあるプロセスとして説明できるかどうかです。例えば売り上げ拡大の実績がある場合は、市場や競合の分析、KPIの再設計、営業プロセスの改善といった具体的な打ち手と因果関係まで明確にしておきましょう。

これまでに蓄積してきた知見を、どんな場面で、どのように応用できるのかを具体的に言語化して示す力が必要です。

経営視点での課題解決力と現場感覚の両立

営業企画は、経営層から示される目標や事業計画を、実行可能な戦略やKPIへ落とし込む役割を担います。単なる調整役ではなく、経営の意図と組織の実態を踏まえた上で、計画やプロセスを再設計する力が求められます。

また営業の現場が厳しい状況にある場合は、数字だけでなく現場の実態や温度感を捉えることも大切です。現場感覚を持ちながら課題を整理し、経営層へ適切に伝え、経営の意思決定に反映させる役割が求められています。

変革・イノベーションへの貢献

ミドル層やキャリアを積んできたハイクラス人材は、イノベーションにどれだけ寄与したかも重要視されます。デジタル化やAI活用などに取り組みながら組織変革した経験や実績の有無は評価のポイントとなるでしょう。データの扱い方や運用の仕組みづくり、関係者を動かした工夫について、具体的に示せると強みになります。

営業企画に転職するなら、ハイクラス転職サービスを活用しよう

営業企画への転職には、これまで培ってきた営業経験やコミュニケーションスキル、ITスキルなどが活かせる可能性があります。自身が持つ実績やスキルをアピールできるように、準備を整えた上で選考に臨むことが大切です。

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冨田 凌平(とみた・りょうへい)

dodaキャリアアドバイザー

大学卒業後、IT・インターネット業界に強みを持つ転職エージェントで法人営業として人事向けコンサルティングに4年従事した後、法人・個人双方の転職支援をするチームでヘッドハンティング型の採用支援を2年間経験。より多くの求人・案件に携わり、企業と個人のマッチングに幅広く関われる環境で仕事をしたいと考え、2024年にパーソルキャリア株式会社に入社。 dodaのキャリアアドバイザーとして、主に年収800~1500万台での転職を目指す方々の転職支援サービスを提供しております。
 
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