転職サイトのスカウトで落ちる場合の要因は?理由と対策を解説

転職サイトのスカウトサービスを利用すると、スカウトメールが届きます。スカウトメールは、ヘッドハンターや企業の採用担当者が求人と転職希望者のスキルや経歴を照らし合わせた上で送られますが、応募しても必ず選考を通過するわけではありません。

本記事では、スカウト経由の選考で落ちてしまう場合の要因とその対策のほか、自身に適したスカウトを増やすコツを転職のプロが解説します。

転職サイトのスカウトの基本

転職希望者が転職サイトのスカウトサービスに登録すると、スカウトメールが届きます。スカウトメールとは、ヘッドハンターや企業の採用担当者などが転職希望者のプロフィールを見て、企業への応募を促すメールのことを指します。

スカウトメールには、主に以下の3種類があります。

  • ヘッドハンターからのスカウト
  • 転職サイトの担当者からのスカウト
  • 企業の採用担当者からのスカウト

ヘッドハンターからのスカウト

ヘッドハンターは、企業が求める条件を満たした転職希望者のスカウトを行います。企業情報を把握しているため、転職希望者にとっても、希望条件に合うようなスカウトメールが送られてきます。

転職サイトの担当者からのスカウト

転職サイトの求人紹介担当者がスカウトを行うパターンです。この担当者が企業から求人情報を受け取り、採用要件に当てはまりそうな転職希望者に対して、スカウトを行います。

企業の採用担当者からのスカウト

企業の採用担当者から、直接転職希望者に届くスカウトです。採用担当者自身が転職希望者のプロフィールや職務経歴をチェックした上で、スカウトメールを送ります。

【関連記事】転職サイトのスカウトの仕組みは?自分に適したスカウトメールの見極め方も解説

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スカウト後の選考で落ちてしまう場合の要因

前述のとおり、スカウトメールの求人に応募しても、必ず選考通過するわけではありません。選考に落ちてしまう場合はありますが、スカウトを受けたということは登録されたスキルや経歴では惹かれる点があったということなので、通常の応募よりも選考に進めるチャンスがあることは確かです。選考に落ちてしまう要因を知って対策することで、スカウトメールを最大限に活かした転職活動を進めましょう。

スカウト後の選考で落ちる主な要因は、次の4つです。

応募書類に記載のスキルと企業の期待値に乖離があった

スカウトサービスを利用する際に登録するマイページ上のプロフィールや、職務経歴書・履歴書に記載されたスキル・経験が、企業の求める人材像と表面的には一致していたものの、実際の面接で深堀りをしていくと期待値とのギャップがみられた場合です。

また、そもそもマイページ上の情報や、応募書類の情報量が不十分だったために、企業の採用担当者が書類上の情報だけでは正確に見極めることが難しく、面接の場で企業の期待値に対して不足していると判断されてしまうケースもあります。

面接の場で求めている人物像と合わないと判断された

応募書類上で判断できる経験やスキルには乖離がなく問題がなかったものの、面接の結果、企業の社風や、求める人材像と一致しないと判断されてしまったパターンです。

面接ではプロフィールや応募書類上の文面だけではわからない人柄の部分なども見られるので、面接選考以降、企業の社風や求める人物像とマッチしないと判断されてしまい落ちてしまう場合もあります。

選考のタイミングが折り合わなかった

採用の状況は、刻一刻と変化しています。1カ月前に必要としていた人材が、今はすでに見つかってしまっているかもしれません。スカウトメールへの返信が遅れてしまうことで機会を逃し、すでに募集が終了してしまう可能性も十分にあります。採用枠が少なければ、先に応募して選考が進んでいる人のほうが優先される可能性が高くなってしまうでしょう。

希望条件が折り合わなかった

スキルや経験などの面ではマッチしても、転職希望者の求める条件が企業と折り合わない可能性もあります。例えば、転職希望者が希望する年収と企業が出せる年収にズレがあったり、リモートワークでの勤務を求める転職希望者と出社を求める企業で折り合いがつかない場合もあったりするでしょう。

スカウト後の選考に落ちてしまう要因への対策

ここでは、スカウト経由の選考で落ちてしまう4つの要因に対して、それぞれどのような準備をしておくべきかについて解説します。

応募書類に記載のスキルと企業の期待値との乖離があった場合

マイページ上のプロフィールや応募書類から読み取れるものと面接の場での期待値の乖離が起きないよう、出来る限り経験やスキルに関しての情報は具体的にポイントをおさえて記載しておくことが重要です。

そもそものスカウトの母数を増やすためにも、マイページ上で登録ができる経歴記入欄は網羅的に記入しておくとよいでしょう。これまでの転職回数や、業務経験がわからない人に企業もヘッドハンターもスカウトは送りづらく、結果として機会損失になってしまう可能性もあります。

面接の場で求めている人物像と合わないと判断された場合

事前に企業が求めている人物像をしっかりと把握し、それに適した人物であることをアピールできるようにしておくことが重要です。

ヘッドハンティングサービスを利用し、ヘッドハンターを通して選考を受けている場合は、企業がどのような人物を求めているのか、ヘッドハンターに詳しい情報を聞くことで、事前に認識をもったうえで面接に臨むことができるでしょう。

選考のタイミングが折り合わなかった場合

スカウトメールが送られてきたからといって、その後も企業がしばらくの間、採用を続ける保証はありません。企業の採用が充足すれば、募集は終了してしまいます。タイミングを逃さないためには定期的にスカウトメールをチェックしておくことと、興味のある求人ならできる限り早く返信するなど、早めの行動を意識することが肝心です。

なお、スカウトサービスによってはマイページ上で転職の意向度を示せるものもあります。その場合は、状況に応じて定期的に意向度を更新し、ヘッドハンターや企業に対して自身の転職に対する熱度を正確に伝えましょう。

たとえば、登録当初は転職意向度が高いわけではなく、「いい求人があれば転職したい」ぐらいに思っていたものの、最近になって「半年以内には転職したい」と考えが変わることもあるでしょう。このような変化を意向度に反映することで、適切にヘッドハンターに状況が伝わり、スカウト数が増える可能性もあります。

希望条件が折り合わなかった場合

面接を通して採用担当者や現場の担当者とすり合わせを行い、企業と条件の折り合いをつけていくことが必要です。

ヘッドハンターを通して選考を受けている場合、企業の担当者と直接話しにくいことはヘッドハンター経由で相談できる場合もあります。そのためにも事前に自分の中で、譲れない希望条件の優先順位をつけておくことが重要でしょう。

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そもそも自分に最適なスカウトを増やすコツは?

自分の条件に合うスカウトが多いほど、転職活動での選択肢が充実します。ここでは、自分に合うスカウトを増やすコツについて紹介します。

マイページの登録情報の項目はできる限り記載しておく

マイページの項目は、できる限り記載しておくようにしましょう。未入力の項目があると、ヘッドハンターが転職サイトの管理画面で検索した際、結果に出てくる頻度が下がってしまう可能性があります。自分に合ったスカウトを増やすには、ヘッドハンターの目に届く回数を増やすことが重要になります。

マイページの登録情報を最新のものにする

ヘッドハンターは、マイページの登録情報の更新性も見て、スカウトを出すかどうかを検討している場合もあります。例えば、最終更新が1、2年以上前の場合、部署や業務内容が変更になっている場合もあるため、ヘッドハンター側も現状が分からずスカウトをためらうこともあります。希望に合ったスカウトを受けとるためにも、登録情報はできる限り最新の内容に更新しておき、転職意欲を示すことが大切です。

小まめにログインしてスカウトを確認する

転職サイトに小まめにログインして、スカウトメールを確認することも有効です。普段からログインしていれば、好条件の適したスカウトメールが来たときに見逃すことなく、すぐに返信を送れます。    

また、ヘッドハンターはユーザーが直近ログインしているかを確認しています。アクティブなユーザーは転職に積極的だと判断され、自分に合ったスカウトメールが届く可能性も高まるでしょう。

選考対策をしっかり行って、スカウト経由の転職を成功させよう

スカウト経由での選考は内定確約ではなく、落ちてしまう場合もあります。転職活動を成功させるには、スカウトの仕組みを知った上でうまく対策し、活用していくことがポイントです。

doda X」では、希望条件やキャリア設計をヒアリングした上で、転職の専門家であるヘッドハンターが転職希望者に合った求人を紹介します。また、求人紹介だけでなく、書類選考から面接、内定後の交渉に至るまで、企業と転職希望者の間に入って転職を支援します。「doda X」に登録して、スカウトサービスを最大限に活用しながら転職活動を進めましょう。

梅田 宅真(うめだ・たくま)

dodaキャリアアドバイザー(ハイクラス人材専門)

ハイクラスの企画マーケティング領域に従事する方を中心に転職支援を行う。金融・IT領域の業界・企業情報に精通しており、スカウトをきっかけとしたキャリアカウンセリングを多数実施。転職支援については、「転職=新たな可能性への挑戦」だと捉えており、転職希望者のキャリアの可能性の発見と実現に向けて伴走。現在は、ハイクラス支援領域のアシスタントマネジャーとして、マネジメントにも携わっている。

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