転職サイトのスカウトの仕組みは？自分に適したスカウトメールの見極め方も解説

転職サイト上のスカウトサービスに登録することで転職希望者に届くスカウトメール。その基本的な仕組みについて、気になる方は多いと思います。実は、スカウトメールには種類があり、その性質は異なります。

本記事では、スカウトメールの基本的な仕組みと種類を踏まえた上で、自分に合うスカウトの見極め方や受け取る方法を転職のプロが解説します。

そもそも転職サイトのスカウトとは？

転職サイトには、「スカウト」という仕組みが存在します。スカウトとは、スカウトサービスのある転職サイト上で、企業の採用担当者や転職エージェント、ヘッドハンターから転職希望者に対して、求人紹介や選考への応募を促すアプローチがかかる仕組み。利用するには、ただ転職サイトに登録するだけでなく、スカウトサービスの利用登録が必要です。

スカウトをうまく活用することで理想の転職を実現できる可能性が高まるため、その仕組みについてはぜひ詳しく知っておきたいところです。

転職サイトのスカウトの仕組みと種類

転職サイトのスカウトには、主に3つの種類があります。それぞれどのような特徴やメリットがあるのか解説します。

提携するヘッドハンターからのスカウト

転職サイトと提携するヘッドハンターから、スカウトが届くパターンです。ヘッドハンターは、採用企業の人事担当者や部長、課長といった責任者から情報を収集し、求人の魅力を盛り込んだ上でスカウトメールを作成します。

ヘッドハンターによるスカウトの場合、企業に応募する前にヘッドハンターと面談を行い、相談することもできます。

転職サイト担当者からのスカウト

転職サイトの求人紹介担当者からスカウトが届くパターンです。この担当者が人材募集している企業から求人情報を受け取り、採用要件と経歴やスキルなどのマッチ度が高い転職希望者に対して、スカウトを行います。

「doda X」 では、「求人紹介サービス 」として企業の採用担当者と直接コミュニケーションを取っている求人紹介担当者が、転職希望者に条件に合致したスカウト求人をお送りしています。

企業の採用担当者からの直接スカウト

企業の採用担当者から、転職希望者に直接スカウトメールが届くパターンです。企業の採用担当者自身が転職希望者から開示されているプロフィールや職務経歴をチェックした上でスカウトメールを作成しているため、中には面接確約のスカウトが届く場合もあります。

一方で、プロフィールに記載されている内容以上の情報や人となりなどについて企業は面接まで分からないため、しっかりと面接の場でアピールする必要があるでしょう。

スカウトサービスを活用するメリット

転職希望者にとって、スカウトサービスを活用することは多くのメリットがあります。ここでは、大きく3つのメリットについて紹介します。

自分のタイミングで転職活動を始めやすい

転職のことは気になりつつも、日々忙しくて行動に移せていない、という人や、そもそも「いい所があれば」という温度感であり、転職するかどうかをまだ決めていない段階の人も少なくないでしょう。スカウトサービスに登録しておけば、自分から積極的に動かなくても、送られてきたスカウトを確認するだけで転職活動のスタートを切れます。スカウトをもらったヘッドハンターや企業が気になれば話を聞くことから始めてもいいでしょう。自分のタイミングで転職活動を始められるのは大きなメリットといえます。

転職市場での自分の価値を把握できる

スカウトを通して、自分自身の市場価値を把握できることも利点です。たくさんの求人情報を見ていると、企業の求める条件やスキルに自分自身が見合っているのか分からないこともあるでしょう。

スカウトメールが送られてくるということは、自分のスキルやキャリアが一定その企業から評価されていると判断する根拠になります。どんな企業からどんな役割やミッションのスカウトが来ているのかに着目することで、自分自身の市場価値を正しく把握する助けになります。自分では思いもよらない業界・仕事内容の求人のスカウトが来る可能性もあるため、自分の視野を広く持つ機会としておすすめです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　

非公開求人の紹介を受けられる可能性がある

一般に公開されていない「非公開求人」が紹介される可能性があります。非公開求人には管理職層や、機密性の高いプロジェクトや新規事業に携わるポジションなどの募集が含まれています。

非公開求人はスキル・経験などの人材要件への希望もより明確である分、親和性が高ければ企業・個人双方のマッチングがかないやすい可能性もあるでしょう。

スカウトサービスを利用する上で知っておきたいこと

多くのメリットがあるスカウトサービスですが、利用する上で事前に知っておいたほうがよいこともあります。ここでは、主に3点紹介します。

自分に適したスカウトかを見極める

自分に合うスカウトを見極めるポイントは、「なぜ自分自身をスカウトするのか」という意図や背景が読み取れるかどうかです。スカウトの意図や背景があいまいではなく、具体的に任せたい業務のミッションやその業務の魅力、採用したい人物像などが書かれているかに注目してみましょう。

また、あわせて自身とマッチした求人であることが書かれているかどうかにも注目すれば、自分に適したスカウトかどうかが分かります。とはいえ、自分に合うかどうかを意識しすぎて尻込みしてしまうよりも、まずはある程度上記を意識した上でヘッドハンターや企業とコンタクトを取り、直接話を聞いてみることも重要です。

スカウト経由でも選考対策はしっかり行う

スカウト経由の応募であっても、面接通過や内定が確約されるわけではありません。

登録されているプロフィールや職務経歴だけでは分からない情報も多いため、書類選考以降の場でしっかりとアピールする必要があります。

面接の場では特に、自らの具体的な経験や強み、価値観など、書面だけでは伝わりにくいこともしっかりと伝えられるようにしましょう。また、可能な範囲で、企業情報も下調べしておく必要があるでしょう。

また選考に落ちてしまったとしてもあまりネガティブに捉えず、不採用の理由を伝えてくれる企業であればその情報を参考に、今後の転職活動のヒントにすることをおすすめします。

登録情報の公開範囲を確認しておく

転職サイトが提供するスカウトサービスでは、提携しているヘッドハンターや採用企業の担当者も登録情報を閲覧できます。そのため、実名などが外部に公開されているのではないかと心配になるかもしれません。しかし、実際には転職希望者の登録情報は匿名で登録されており、実名など詳細な個人情報は閲覧できないので安心です。

ヘッドハンターや企業の採用担当者に転職希望者の実名が公開されるのは、直接相談をしたり応募したりするタイミングです。また、任意の企業に対して、自分のプロフィールを閲覧できないよう設定できる機能を持ったスカウトサービスもあります。

こうした個人情報の取り扱いについては、転職サイトやスカウトサービスごとに異なるため、利用する際は事前にチェックしておきましょう。

自分に適した好条件のスカウトを受けるには

ここでは、自分に合う好条件のスカウトを受けるための3つのポイントを紹介します。

希望の領域を扱う転職サービスを利用する

近年、転職サービスの多様化は進んでいます。自分に合ったスカウトを受けるには、希望する業界や職種、役職、年収帯の求人を扱う転職サイトを利用したほうがうまくいく可能性が高まります。転職活動の開始時はいくつかの転職サービスを並行して利用し、自分に合ったスカウトが送られてくるサービスはどれか比較してみるのもよいでしょう。自分の属性や希望を踏まえた上で、それに合うものを選ぶことが重要です。

マイページのプロフィール情報を充実させる

ヘッドハンターは、転職サイト上のプロフィールの内容をもとにスカウトメールを送るため、自分自身の情報をしっかり記載しておくことが重要です。マイページのプロフィール情報は簡潔で分かりやすく、かつ経歴などの必要事項についてはなるべく空欄ができないよう意識しましょう。

ただ、プロフィールは後から編集もできるため、登録時点ではできる範囲で記載しておき、転職活動の中でブラッシュアップしていくのもよいでしょう。

業績・実績を具体的に記載する

プロフィールを作成する際は、自分の業績・実績について詳細を分かりやすく可視化しましょう。仮に参加したプロジェクトについて書くのであれば、どんな立ち位置で参加して、どんな課題に対して何をしたのか、その結果どうなったのかまで、可能な範囲でできるだけ定量化して詳細に記載することが大切です。

業績や実績自体だけでなく、採用担当者はどのようにしてその結果に至ったのか、その過程も見ています。できる限り具体的に書くことで、マッチ度の高いスカウトにつながります。

スカウトを最大限に活用して理想の転職を実現しよう

今回は転職サイトのスカウトサービスの仕組みについて解説しました。スカウトメールにも種類があり、本記事で紹介したポイントも踏まえて準備することで、自分に合ったスカウトを受け取りやすくなります。

「doda X」では、ハイクラス転職を熟知したヘッドハンターが求人紹介だけでなく、書類選考から面接、内定後の交渉に至るまで、企業と転職希望者の間に入って転職をサポートします。スカウトサービスを最大限に活用して、転職をスムーズに進めましょう。