非公開求人とは?公開しない理由や応募時のメリット・注意点を解説

求人の中には、企業のWebサイト内などで公開されている一般的な求人のほかに、求人情報そのものをオープンにしていない「非公開求人」があります。なぜ非公開にするのかには企業側の事情や狙いがありますが、転職希望者にとっては違いが分かりにくいでしょう。

この記事では、非公開求人が非公開である理由や、転職者にとってのメリット・デメリットを解説します。貴重な求人を見逃さずに転職活動を進めるためにも、非公開求人の探し方や転職活動時のポイントを押さえておきましょう。

非公開求人とは?

非公開求人とは、一般公開されていない求人情報のことをいいます。転職サイトはもちろん、企業の採用ページにも掲載されておらず、転職エージェントやヘッドハンターだけが持っている求人です。

転職エージェントやヘッドハンターは企業からヒアリングした求人要件と転職希望者の要望や適性を踏まえて、対象企業にマッチする人材に非公開求人を紹介します。

その後、転職希望者に応募の意向があれば、書類選考や面接を行い、両者が合意できれば転職という流れになります。

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企業が求人を非公開にする理由

企業が人材を募集する場合、自社サイトや転職サイトなどで広く情報を公開したほうが、より多くの転職希望者を集められるはずです。しかし、あえて非公開とすることにはいくつかの理由があります。

今後の企業成長や事業戦略に密に関わる案件のため

新規事業や極秘のプロジェクトに携わる人材を確保するとき、社内外に知られたくないという理由で非公開求人が利用されることがあります。社長直轄案件の人材を募集する場合なども非公開とされることが多いでしょう。

また、マネジメント層の求人については、非公開求人として扱われる場合も多いです。これは、広く求人情報を公開してしまうと、採用条件から競合他社などにプロジェクトの内容や事業戦略を予測される可能性があるからです。

緊急性の高い案件のため

求人を非公開にする理由のひとつには、求人を公開して応募を待つだけの時間的余裕がないという、企業側の事情があります。会社が想定していなかった突然の退職があると、そのポジションに適した人材を早急に配置しなければなりません。その退職者が部署のキーパーソンであれば、業務への影響が大きくなりますから、なおさらです。

転職サイトに求人情報の掲載を依頼した場合、その情報が公開されるまで数週間はかかるのが一般的です。そのため、時間をかけずに、限られた予算の中で適した人材を確保しやすい非公開求人を利用するのです。

採用活動を効率化するため

大手企業・有名企業や人気の職種では、求人情報を公開すると応募が殺到することが予想されます。

多数の応募の中から、採用担当者は採用要件を満たしている候補者を選定しなくてはならず、業務負荷が大きい上に採用活動における効率や確度が悪くなってしまう場合もあります。

こうした事態を避けるために、あえて非公開求人にすることがあります。転職エージェントやヘッドハンターを介して、企業のニーズに合致すると思われる人材にだけ求人を紹介することで選考の確度を高めることが狙いです。

転職者にとっての非公開求人のメリット

非公開求人は、募集する企業だけでなく、応募する転職者にもメリットがあります。ここでは、転職者にとっての5つのメリットをご紹介します。

自分に合った求人を見つけやすい

非公開求人は、求めるスキルや経験などの採用要件が明確化されており、“即戦力”を求めているケースがほとんどです。それを踏まえて、企業側のニーズを熟知した転職エージェントやヘッドハンターが企業の採用要件に合う転職希望者にのみ求人を紹介するので、より自身のスキルや経験に沿ったマッチ度の高い求人と出合える可能性があります。

幹部候補求人を得られる

非公開求人には、一般公開求人には掲載されない、幹部候補の求人情報も多く見られます。こうしたポジションの求人情報を得られるのも、非公開求人ならではのメリットです。

経営に関わるような重要な人事情報が社内外に漏れることを防ぐために、幹部クラスの求人情報は、非公開で進められるのが一般的です。

そのため、とりわけマネジメント経験が豊富な人や、経営に近い立場で仕事をしたい人こそ、非公開求人に着目すべきでしょう。自分の力を存分に発揮できるポジションの情報を得られる可能性が高くなります。

新規事業開発など期待度の高い求人が多い

非公開求人は、社長直轄の重要案件や新規事業開発を担当するマネジャーなど、企業成長において重要な課題を解決できる人材を求めていることが多いのも特徴です。すでに社内にいる人材では対応できない新たな領域にビジネス展開を考えているとき、その領域のスペシャリストを管理職や専門職として迎え、事業開発の旗振り役になってもらいたいと採用側は考えています。

役員候補や事業開発部長候補といった条件で入社する場合、重要なのは経営層の考え方や社風とのフィット感です。入社後は新しい価値を生み出すことが求められます。それだけに経営の方針や、会社のビジョン・考え方に共感できるか、ともにビジネスを切り開いていくことができるかを面接でしっかりと見極め、長期的に伴走していけるかどうか判断することが選考において重要なポイントとなるでしょう。

公開求人よりも競争率が低くなる

誰もがアクセスできる求人情報には、多くの応募が集まります。採用枠は限られているため競争率が高く、そのハードルを突破するのは容易ではありません。人気企業や人気の職種であれば、なおさらです。

しかし非公開求人は、誰もがアクセスできる情報ではありません。転職エージェントやヘッドハンターが「この人ならば」と思った相手にのみ情報が開示されるため、競争率は一般公開された求人よりも低くなることも。

また、書類選考~面接選考においても、面接回数が通常よりも少なくなるケースも多く、比較的スムーズかつスピーディーに選考が進む可能性があります。

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転職者にとっての非公開求人の注意点

非公開求人には多くのメリットがある一方で、デメリットもあります。メリットの裏返しという面が強いものの、デメリットについても詳しくご紹介します。

専門性の高いスキル・経験が必要になる求人が多い

非公開求人では、求められる職務レベルが高い傾向にあります。採用する企業側から「即戦力になる、○○の領域において高いスキルを持つ人材が欲しい」という明確な要望があるのです。

そのため、転職エージェントやヘッドハンターは企業が求める人材に近かったり、条件を満たしていたりする方に非公開求人情報を伝えます。企業が求めるレベルの経験やスキルを持っていないと、そもそも情報を得ることが難しい場合があります。

非公開求人との出合いは一期一会、タイミングを逃さない

非公開求人は1名枠、欠員が出たときや事業上のニーズが高まったときなど不定期に募集がかかることがほとんどです。例えば、「数カ月前スカウトされた求人、準備が整ったので応募しよう」と思っても既に採用が充足して応募が終了している、というケースもよくあります。

常時募集がかかっているわけではないからこそ、自分にとって良い求人が見つかったらタイミングを逃さないことも重要です。

非公開求人を探す方法

非公開求人の情報を得るには、まず転職エージェントやスカウトサービスなど非公開求人を保有している転職サービスへの登録が必要です。ここでは、非公開求人も活用しながら効率よく転職活動を進める方法をご紹介します。

希望する業種や職種に強いエージェントに登録する

転職エージェントはそれぞれ、得意とする業種や職種、分野などを持っていることが多いものです。自分が希望する業種や職種が明確なら、その業界に強く、望むサポートが受けられるところに登録するのが得策でしょう。

また、特定の分野にとどまらず、さまざまな業種・職種を総合的にカバーしている転職エージェントもあります。そのようなエージェントは、幅広い非公開求人を持っているので、広く非公開求人に触れたい場合やキャリアの可能性を広げたい場合に適しています。転職エージェントへの登録はひとつのみ、というルールはないため、複数登録してみて、相性の良い転職エージェントを見極めるのもいいかもしれません。

スカウトサービスに登録する

転職サービスのひとつとしてスカウトサービスがあります。これはヘッドハンターや企業から直接スカウトを受けられるというサービスです。

例えば、doda Xは公開・非公開求人を問わず、登録している転職希望者を対象に、ヘッドハンターや企業からスカウトメールを受け取ることができます。転職希望者は登録しておくだけで、自分の経歴やスキル、希望に合った求人を紹介してもらえるため、より効率的な転職活動ができ、理想に近い転職先を見つけやすくなります。

今はまだ転職を考えていなくても、登録しておくことで魅力的な企業やポジションに出合える可能性が高まるでしょう。

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非公開求人で転職成功するためのポイント

非公開求人は、転職希望者が求人やスカウトを「受け取る」ところからスタートします。自分にマッチした求人やスカウトを受け取るために、また、そこから転職成功への確度を高めるためには何ができるのでしょうか。3つのポイントをご紹介します。

日々、非公開求人にアクセスしやすい状態を築いておく

転職エージェントやスカウトサービスに登録だけしてあとは放置、という姿勢ではチャンスを逃してしまいます。

ヘッドハンターや企業は「早期に採用を成功させたい」という思いがあるため、直近に該当のサービスによくログインをしている転職希望者に対して優先的にスカウトを送ります。

定期的にスカウト確認をしたり、登録情報を更新したりすることで、非公開求人の情報を受け取りやすくする土台を作っておきましょう。

職務経歴書は定期的に最新化・ブラッシュアップを

より多くのスカウトを獲得するためには、職務経歴書をブラッシュアップし続けるというひと手間が効果的です。まずチェックしておきたいのは、キャリアの棚卸しをした上で、「これまでの経歴を網羅的に語ることができているか」という点です。そして定期的に、最新の成果を追記するといいでしょう。

また、成果だけでなく、その成果を出すために担った自身の役割や発揮してきた強みを補足するのもポイントです。それによって、よりいっそう人となりや強みが伝わりやすい職務経歴書に仕上げられます。

入社後にギャップが生じないよう、選考時の質問でポジションの解像度を上げる

ここまで解説したように、非公開求人は企業の課題に紐づいて採用活動が行われているケースが多い傾向があります。新規事業や新たなプロジェクトの旗振り役といった希少なポジションは魅力的ですが、新規案件であるがゆえに、組織のミッションや実際の業務内容が求人票には詳しく記載されていないケースもあります。

そのため、選考時には、積極的に質問をしてポジションの解像度を上げることが重要です。面接は選考の場でもありますが、ミスマッチを防ぐためのすり合わせの場でもあるという認識を持つといいでしょう。

転職軸を明確にしておくことも重要

また、認識合わせを踏まえた上で、本当に転職するか否かを正しく判断するためにも、「自分が転職する目的」「転職先で何をやりたい・かなえたいのか」という“転職軸”を明確にしておくことが重要になります。

待遇や給与が好条件なハイクラス求人は魅力的に映りやすく、確認すべきポイントが見えなくなってしまいがちです。しかし、それだけで転職を決めてしまうとミスマッチによる入社後ギャップにつながりかねません。転職軸さえしっかりとしていれば、目先の好条件に惑わされずに冷静な判断ができるでしょう。

非公開求人で転職活動をするなら、doda Xに登録しよう

非公開求人は、転職エージェントやヘッドハンターだけが持っている求人情報です。その情報にアクセスするには、まず非公開求人に強い転職サービスに登録することが第一歩です。

doda Xは、一般公開された求人情報に加えて、幅広い業種・職種の非公開求人情報を持ち、転職希望者の転職成功に向けてさまざまなサポートをしています。ヘッドハンターとの面談により、自分のスキルやキャリアプランを明確にできるため、まずはスキルの棚卸しから始めてみるのもいいでしょう。

また、自分の経歴や希望を登録しておけば、ヘッドハンターからスカウトメールが届きます。今の自分の市場価値やマッチ度の高い求人傾向を把握する際にも活用できるでしょう。非公開求人も含めた転職活動をお考えなら、ぜひdoda Xへの登録をご検討ください。

南雲 有斗(なぐも・ゆうと)

パーソルキャリア エグゼクティブエージェントサービス コンサルタント

ベンチャー企業で営業を経験後、大手人材紹介会社で製造業の採用支援業務に従事。支援した企業はベンチャーから大手企業、外資系企業と幅広く、100社以上の採用・転職支援実績を有する。2017年からはパーソルキャリア株式会社でエグゼクティブサーチに参画し製造業領域を一貫して担当。

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