自己肯定感が高い人と低い人の違いとは? 自己肯定感を高める6つの方法

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自分が周りの人に比べて仕事ができないように思えて気持ちが沈んだり、他の人が気になって自信がなくなったりすることはありませんか。
もしかすると、不安な気持ちになってしまうのは、自己肯定感が低いためかもしれません。
自己肯定感は仕事のパフォーマンスや人生の幸福度に大きく関わる要素のひとつです。本記事では、自己肯定感が高い人と低い人それぞれの特徴や、自己肯定感を高める方法について解説します。
- INDEX(読了時間8分)
自己肯定感とは
最初に「自己肯定感」について詳しく見ていきましょう。
自己肯定感の意味
「自己肯定感」とは、ありのままの自分を受け止めて尊重できる感覚、あるがままの自分を認めて肯定する感覚のことです。自己肯定感の高さは、自分自身が現在の自分に満足できているかどうかが大きく関わっています。
自己効力感との違い
自己肯定感と似た言葉に「自己効力感」があります。これは著名な心理学者の一人であるアルバート・バンデューラ博士によって紹介された「Self-efficacy」という概念を日本語にしたもので、「自分ならできる、自分はうまくやれる」と思える、自分は能力があると信じられる感覚のことです。
自己効力感という場合は、自分に能力があることが前提になっています。
これに対し、自己肯定感の場合は、自分の能力のあるなしにかかわらず自分を受け止めて尊重できる状態を指しています。
仕事における自己肯定感の重要性
自分をあるがままに受け止める自己肯定感を持つことができれば、仕事もうまくいきやすくなります。
自己肯定感があるということは、自分の劣った部分や不完全な部分も含めて許容できるということです。ですから、仕事で失敗やミスがあっても必要以上にショックを受けずに前向きに取り組み続けることができます。
傷つくことを恐れずに済むので、新しいことに挑戦する意欲も沸きやすく、積極的に行動できるようになります。その結果、仕事でも活躍しやすくなるというわけです。
自己肯定感が高い人はココが違う!4つの特徴
ここでは、自己肯定感が高い人の4つの特徴と、ビジネスシーンでの強みについて紹介します。
1.自分の長所・短所を理解している
自己肯定感が高い人は、自分自身の長所と短所、得意なことと苦手なことについて理解した上でどちらも受け入れています。
長所をはっきり意識できているので、仕事でもプライベートでも最大限に力を発揮してより優れた結果を出しやすくなります。
また、短所も否定せずに自分らしさのひとつとして認めることで必要以上に悩まずに済みます。そして、自分の短所を客観的に見る余裕が生まれ、「得意な人に頼む」「長所を生かした仕事で埋め合わせる」など、短所を補う行動を選択できるようになります。
こうして、苦手なことがあってもカバーできるという自信がつき、自己肯定感をさらに高めていくことができます。
2.失敗を引きずることなく反省・改善ができる
失敗をしても必要以上にダメージを引きずることなく反省や改善につなげられます。
失敗やミスがあっても「自分に能力がないからダメだ」など否定的にならず、ポジティブな面に着目して「大丈夫だ」「なんとかなる」と楽観的な姿勢で臨むので、反省や改善がしやすくなります。
3.主体性があり自分の意見を持っている
他者の評価を気にする必要がなく自分の判断に自信が持てるので、主体性を持って積極的に行動することができます。自分の意見や意思をはっきり持ち、自信を持って他者に伝えることも可能です。
同時に、相手の意見が自分と異なっていても相手の意見を尊重して素直に受け入れられるので、他者とスムーズに意見交換しやすくなります。
4.他者の良い点を素直に認められる
他者の良い点を素直に認めることができます。他者を基準にして自分自身を値踏みすることがないので、相手が自分より優れている点を認めるのに何ら抵抗がありません。
意見が異なる他者に対しても寛容さを忘れず、冷静に相手の考えを聞く余裕を持っています。相手の欠点ではなく、良い面のほうに興味をひかれ、長所を評価して相手を尊重します。
このような姿勢を崩さないので、周囲からも受け入れられやすく、良好なコミュニケーションを維持しています。
自己肯定感が低い人の4つの特徴
次に、自己肯定感が低い人の4つの特徴をみていきましょう。
1.自分に自信が持てない
「自分はダメだ」「自分は何もできない」と考えることが多くなります。仕事で失敗やミスがあった場合、その失敗を自分の能力や人間性に直接結びつけて、自分を否定してしまうのです。
また、自分の劣っている部分ばかりに目を向けるため、仕事で十分な成果を上げて周りから高く評価されていても、「まだ自分の能力は十分でない」など素直に受け入れることができず、ますます自信を失っていくことにもなりかねません。
2.一つの失敗で自信喪失してしまう
一つの失敗で完全に自信を喪失してしまい、それ以降は失敗する可能性が少しでもあることはすべて避けるようになります。
そのため、やり慣れた仕事や方法に執着し、新しいことに挑戦する意欲がなくなるので、高評価を受けるチャンスを得にくくなります。
3.すぐに人と比較してしまう
自己肯定感が低いとすぐに自分を周囲の人と比較してしまいがちです。
自分を他者と比べること自体は問題ないのですが、比べた結果「なぜ自分はあの人ほどうまくできないのか」と劣等感を持ったり、嫉妬が抑えきれず苦しんだりしているようでは良い状態とは言えません。
自分に自信がないと、埋め合わせとして他者への承認欲求がことさらに強くなることもあります。他者に認めてもらうことで初めて自分の価値を確認できるからです。
こうした自信のなさは、ブランド品で身の回りを固めたり、仕事の場で学歴や家族の自慢など直接的に仕事に関係ないことを自慢し続けたりするなどの行動として現れることがあります。評価基準が分かりやすいものを使って自分の価値を評価してもらおうとするのです。
4.他者に依存しやすい
他者に認めてもらいたいという欲求が強過ぎると、常に他者の目を気にするようになります。人に評価してもらえるかどうかが行動基準になるため、自分の基準で決断し行動できなくなり、他者に依存してしまいます。
仕事では、上司の指示がなければ何もできないような状況になりがちです。
そうして、行動を決める根拠を他者にゆだね続けるうちに、自分の行動は自分が選択したものであるという意識が希薄になり、「上司の指示が適切でなかったから失敗した」など、失敗やミスをすべて他者のせいにする他罰的な考えに陥りがちです。
また、他者の意見に左右されなかなか決断ができず、一度決めたことでも周囲に影響されて意見や態度を変えてしまうようなことも繰り返されます。そのうちに、行動に一貫性がなく、信用できない人だと著しく評価を下げてしまうこともあるのです。
自己肯定感を高める6つの方法
それでは、自己肯定感を高めるにはどうしたらよいのでしょうか。ここでは自己肯定感を高めるために役立つ6つの方法を紹介します。
1.ネガティブな感情や事柄について書き出し整理する
まず、自分の中にあるネガティブな感情や事柄についてノートに書き出してみましょう。原因になったエピソードや、その時の自分の気持ち、実際にとった行動、他者の反応などを思いつく限り挙げてみるのです。
不安やネガティブな感情を紙に書き出すことで、心の中にある漠然とした考えが、はっきりと形を持ったものに変化していきます。そうすることで、その不安を自分から切り離して考えられるようになり、外側から冷静かつ客観的に眺めることができます。
自分に自信がない部分についても、書き出して自分から切り離してみると、悪い方に考えすぎていたと案外気付くものです。
不安を自分自身から切り離して見つめることで、マイナスの部分も含めて自分自身をあるがままに受け入れ認めるきっかけが生まれます。
2.自分の感情を受け入れる
自己肯定感が低いと、他者がどう思うかを無意識のうちに優先するようになります。
しかし、他者がどう思うかではなく、自分が思ったことや感じたことを優先して、自分の正直な気持ちを探し当ててみましょう。
今日食べたいもの、行きたい場所、話したい相手など小さなことから始めてかまいません。自分がどうしたいのかが分かったら、その気持ちに従って行動してみましょう。
自分の気持ちを探っているうちにネガティブな感情に行き当たったら、そういう面も自分にはあるのだと、ひとつのシンプルな事実として受け入れましょう。そうしているうちに今までとは異なる見方で周囲を見渡せるようになり、肩の荷を下ろせるかもしれません。
3.ポジティブな考え方を習慣づける
「どうせ失敗する」「きっとうまくいかない」など、ネガティブな考え方が習慣になっている人もいるかもしれません。否定的な言葉をついつい使っていることに気付いたら、意識して肯定的な言葉に変えてみましょう。
「今度は成功する」「大丈夫、大丈夫」などポジティブな言葉を使っているうちに、使っている言葉の意味に後押しされて考え方も前向きになっていくものです。
上司や同僚に改善点を指摘されたら、ポジティブな考え方を習慣づける絶好のチャンスだととらえてみましょう。
「自分に期待しているから励ましてくれた」などと、あえて前向きに考え、どんな小さなことでも構わないので前向きになれる要素を探してみましょう。
4.自分を許し、認め、受け入れる
自己肯定感を高めれば、挫折があっても必要以上に落ち込まず、反省して次につなげることができるようになります。失敗したときは、まず失敗を事実として受け入れ、失敗した自分を許し受け入れましょう。失敗したからといって自分の価値が損なわれるものではないと自分に言い聞かせ、前に進む意欲を持ちましょう。
失敗をエピソードの一つとして自分から切り離して考えるためには、1で紹介した「書き出して整理する」というテクニックが役に立ちます。ぜひ実践してみてください。
5.自分がどうしたいのか、自分の願望を考える
自分がどうしたいのか、自分の願望について考えてみましょう。自分のやりたいことを見つけて、やりたいことを実現するための行動に自信を持って臨みましょう。
どう行動していいか全く思いつかないのであれば、誰かにアドバイスするつもりで考えてみる方法がおすすめです。第三者の視点に立って考えてみると意外なところに解決の糸口があると気付くものです。
6.複数のコミュニティに所属する
価値観を広げることも自己肯定感を育む一助となります。職場では出会えないような人々が集まる場に出掛けて、いろいろな人と交流して価値観を広げましょう。
普段と全く異なる環境に身を置いてみると、悩んでいたことや抱えていた問題を別の側面から見られるようになり、意外な解決法にたどり着いたりするものです。地域のコミュニティや社会人大学、ボランティア活動、趣味の集まりなどに積極的に参加してみるのもおすすめです。
まとめ
自己肯定感が高ければ、自分の欠点や弱さを受け入れた上で自分自身を認め、主体性を持って前向きに行動できるようになります。逆境に強く、失敗があっても挑戦する意欲を失うことはありません。
ネガティブな感情ばかりの負の連鎖を断ち切り自己肯定感を育みたいなら、現状を整理し、自分を認め受け入れることを始めてみてください。
一つ一つ積み重ねていくうちに、仕事のパフォーマンス向上はもちろん、人生の幸福度を大きく上げることができるはずです。
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