【シーン別】転職における「即戦力」とは?アピールするコツを解説

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人材の流動化が進み、転職が珍しくなくなった現代では、企業が中途採用を行うのも一般的になっています。
そうした転職市場や中途採用の場で特に重視されている要素が「即戦力」です。とはいっても、即戦力の定義は単一ではなく、どういった人材が即戦力として求められているかは企業によって異なります。
今回は転職市場における「即戦力」の意味や、即戦力人材として評価されるために知っておきたいポイントについて解説します。
- INDEX(読了時間7分)
そもそも企業にとっての「即戦力」とは
企業にとっての「即戦力」とは、入社後すぐに活躍できる人材のことであり、研修や実習期間を経ることなしに即座に職場の主力となりうる人材のことです。
もちろん、社会人としてのルールを熟知していて、一通りのビジネスマナーを習得していることが大前提で、それに加えて他社や他業種での豊富な経験を生かし、責任者やリーダーといった重要な役割を担えるだけの能力があることが期待されています。
特に、中途採用の場合は、「即戦力」であることが不可欠です。
ただし、企業によって必要なスキル、求められているスキルが異なるので、「即戦力人材」の人物像も企業によって異なります。
なぜ企業が即戦力を求めるのか
では、なぜ企業は即戦力人材を強く求めているのでしょうか。これには大きく分けて2つの理由があります。
一つは、新人を採用して育成した場合に発生するコストを抑えるためです。求めるポジションの業務経験がない人材を多数採用したとしても、企業が想定している通りに成長するとは限りません。
これに対して、あらかじめ求めるスキルを満たす人材を中途採用できれば、育成にかかる時間や手間、研修に割く人員を大きく減らすことができます。
もう一つは、ライバル企業との競争で可能な限り優位に立つためです。
競合他社と比べて自社に足りない要素や技術、不得意な分野がある場合に、その課題を解決できるようなスキルを持つ即戦力人材が獲得できれば、状況を改善する大きな力になることが期待できます。
入社して即刻手腕を発揮できるような柔軟性のある即戦力人材は、変化の激しい現代を乗り切るために企業にとって欠かせない存在になりつつあります。
企業が求める即戦力人材の特徴
では、即戦力の中身についてもう少し詳しく見ていきましょう。
「即戦力」として重宝されるビジネススキルは、「ポータブルスキル」と「テクニカルスキル」の2つに大きく分けることができます。
「ポータブルスキル」とはあらゆる職場で使えるような汎用性があるスキルのことです。
これに対し、「テクニカルスキル」は、技術や専門知識などを指します。いままでの労働市場では、主に専門分野のテクニカルスキルが重視されてきましたが、時代の不確実性が高まる近年は業種や職種に関わらず成果をあげるために、ポータブルスキルの概念が重要視されるようになってきています。
ポータブルスキルの一例
「ポータブルスキル」は、“持ち運び可能な能力”のことで、特定の業種や職種に限らず、あらゆる環境で使えるような汎用性の高いスキルです。
具体的には、業務を遂行するために必要な「問題発見・解決能力」「企画力」「実行力」「プレゼンテーションスキル」「コミュニケーションスキル」「適応力」「マネジメントスキル」などが挙げられます。
こういったポータブルスキルは、専門的なスキルを取得し存分に発揮するための土台でもあり、ビジネスで成果を出すためには欠かせないものといえます。
テクニカルスキルの一例
テクニカルスキルとは、特定の分野で発揮されるスキルやその業務領域における実績や経験などを指します。
ポータブルスキルと比べ、独自の研修や実習、長期にわたるトレーニングの必要性が高い傾向にあり、専門度が高いため希少性があるのが特徴です。
具体的には、「プログラミング」「システム設計」など高度なIT関連スキル、データ分析や広告運用スキル、財務・会計・経理などの知識、法知識、医療知識などが挙げられます。国家資格など業務に必要な資格もテクニカルスキルに該当します。
資格や経験以外で企業が評価するポイント
では、資格や経験の内容そのもの以外で、企業が高く評価するポイントにはどんなものがあるでしょうか?詳しく見ていきましょう。
主体的に自ら考えて行動できるか
一番に求められるのは、主体的に仕事にとりくみ、自ら考えて行動できるということです。早期の活躍を期待される即戦力人材には「スピード感」もまた求められています。
しかし、言われたことをやるという姿勢を崩さず、ひたすらに指示を待っているばかりでは、行動を始めるまでに時間がかかりすぎて、即戦力として期待された役目を果たせないことになりかねません。
前職での経験にこだわりすぎていないか
業務経験が豊富で、今までに数々の実績を積み上げていたとしても、そのままの形では新しい環境で通用しないこともしばしばあります。
したがって、自分の過去の成功体験が通用しないと判断できたなら、がらりとやり方を変えてみる潔さや柔軟性があることも大切です。
優秀な人材でも、思った通りに物事が進まない場合に自分の置かれた状況が受け入れられず早期に離職してしまうケースもあります。こうならないためには、コミュニケーション力や人間関係維持の能力が重要になってきます。
社風への理解や協調性、新しい環境への適応力があるか
いくら業務の技量が高くても、コミュニケーション能力が極端に欠いていたり、勤務先の社風に馴染もうという意欲がなければ期待通りの活躍を見せるのは難しくなります。
もちろん、新しい職場、新しい環境で知っておかなければならないことや覚えなければならないことを、おっくうがらずに学ぶ姿勢があることも重要な要素です。
転職活動で即戦力であることを伝えるポイント
豊富にスキルを持っていても、スキルがあることが伝わらなければ意味がありません。うまく伝えるには、伝える手段やテクニックにも工夫が必要です。企業のニーズに合わせて自分をアピールできるようにするポイントを説明します。
書類編
・スキルや経験を整理して明記する
まず、自分のポータブルスキルや、資格なども含めたテクニカルスキルをすべて書き出してみましょう。そして、その資格やスキルを使って成功した具体的なエピソードも書き出してみましょう。
・過去の経験に基づいて自分の売りや強みをアピールする
次に、これまで得た経験や技術、資格について、業務に当たった年数や資格獲得に要した年数、当時の実務内容を書き出し、そこから“自分の強み”や“売り”になることを絞り込んでいきます。
例えば、営業の経験を生かして、新規加盟店の営業業務の求人に応募するとしましょう。
一方、自分の経験と実績があり強みになるのは(1)既存取引のある加盟店との関係促進業務(2)新規加盟店の開拓業務(3)リーダー業務の3点だとします。
この場合、相手が求めている「新規加盟店営業業務」について、自分が即戦力であることを印象づけるには、(2)の「新規加盟店の開拓業務」の部分を中心にアピールするのが最も効果的であると言えます。
・成果を数字でアピールする
前職での経験を即戦力の根拠とするなら、相手の印象に残りやすい数値でのアピールが可能かどうか検討するとよいでしょう。「売り上げが20%向上」「経費を10%削減」「処理時間を1日3時間短縮」など成果を数値で示すことができれば、客観的事実として伝わりやすくなり、相手に強い印象を残すことができます。
面接編
・スキルや経験を話すときは、具体的なエピソードを交える
段取りのうまさ、真面目さ、行動力、コミュニケーションスキルといったポータブルスキルは、なかなか伝えるのが難しいスキルですが、こういったスキルを伝える場合は「○○のときに○○の手順を○○という形で合理化した」など、具体的なエピソードを添えれば説得力が生まれ、伝わりやすくなります。
・アピールポイントはある程度絞る
転職回数が多かったり、多くの部署に所属して経験が豊富な場合であっても、あれもこれも伝えるのではなく、相手企業のニーズに合わせて効果的なものに絞って伝えるほうが強い印象を残すことができます。これまでの経験や自分の強みを洗い出したら、企業が求める人材に合わせて、アピールする軸を決めましょう。
・自分のスキルやキャリアを活かせる業種やポジションを選ぶことも大切
企業が最も即戦力人材を必要とするタイミングは、前任者が突然退職した場合や、事業拡大などで急に人材が足りなくなったときです。
こういった状況では、新規採用者を一からトレーニングしている余裕がないのが普通で、あらかじめある程度の技術・専門知識がある人材は非常に重宝されます。
自分が持つ技術や専門知識を必要としている企業にめぐり合ったら、具体的な経験や成果を職務経歴書に記入してぜひアピールしましょう。
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企業にとって即戦力となることをアピールし転職を成功させよう
転職や中途採用の際には即戦力が重視されます。自分自身の強み、アピールポイントが整理できたら、転職先候補の企業が求める人材像と照らし合わせてみましょう。
自身が即戦力になることを伝えるには、相手の求めるものを踏まえた上で、それに合った自分のスキルを具体的なエピソードを交えてアピールすることが大切です。それぞれの企業が求めるもの、求めるスキルを見極め、戦略を立てながら効果的にアプローチしましょう。
この記事のポイント
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