中間管理職はどこから? 役割ややりがい、抱えやすいストレスなど徹底解説

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経営層と現場社員の橋渡しの役割を担う中間管理職。企業によって具体的な役職名や役割は異なりますが、一般的には「部長」や「課長」などを中間管理職と呼ぶ場合が多いです。
本記事では、中間管理職の役割や年収のほか、やりがいやストレスを抱えやすい点、また転職を成功させるためのポイントを解説します。
- INDEX(読了時間6分)
中間管理職はどこから? 管理職の3つの階層について
管理職はマネジメントとも呼ばれ、3つの階層に分けられます。その中で中間管理職はミドルマネジメントと呼ばれています。まず管理職の種類について説明します。
トップマネジメント
企業や組織の最高経営層。事業や経営の根幹となる戦略を策定するのが主な役割です。組織運営に関わるすべての判断の最終責任は経営層に帰属します。トップマネジメントとしては会長・社長・役員などが該当します。
ミドルマネジメント
本記事のテーマである中間管理職はこちらの階層にあたります。経営層と現場社員をつなぐ大切な役割です。中間管理職には、現場の状況を適切に把握し、目標や成果を上げるための指示や業務内容の管理が求められます。ミドルマネジメントは一般的に部長・課長・支店長・工場長などが該当します。
ロワーマネジメント
現場のリーダー職。中間管理職の意図を理解して、現場がスムーズに動けるよう業務遂行の直接の指揮をとる役割で、係長やチームリーダーなどが該当します。
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中間管理職の役割
ここでは、中間管理職に任されている主な役割について解説します。
戦略の浸透
経営層が策定した戦略を現場に浸透させることは、中間管理職の重要な役割です。成果を出す組織をつくるためには、業務の細かい指示だけではなく、組織のビジョンや経営層がなぜその戦略を策定したのかの意図を伝えることも大切です。
適切な人員配置
能力や適性を理解し、パフォーマンスを発揮できる人員配置を行います。一人一人の能力が最大限発揮された組織は、大きな成果に結びつきやすくなります。
業務効率化
業務を仕組み化・効率化して仕事の生産性を高めることも中間管理職の役割です。広い視野で業務を俯瞰し、限られた時間で成果を最大化させることが求められます。
部下の教育・育成
成果を上げる組織をつくるためには、部下の教育・育成も欠かせません。部下の理解度に合わせて適切な仕事を任せ、フィードバックを行うことで、一人一人の成長を促します。
部門のリスク管理
業務を行う中で避けていても失敗やトラブルは発生します。起こりうるトラブルを事前に想定し、リスク管理を行うことは中間管理職の大切な役目です。
働きやすい環境づくり
上司に相談しにくい組織では、早期離職やパフォーマンスの低下につながります。中間管理職は、現場社員が安心して働ける心理的安全性の高いチーム作りに取り組みます。
中間管理職がストレスを抱えやすい点
労働環境が目まぐるしく変化している近年、中間管理職はどのような悩みを抱えているのでしょうか。
パーソル総合研究所が2019年に公表した「中間管理職の就業負担に関する定量調査」によると、中間管理職本人が課題と感じている割合が高かったのは、1位=人手不足(57.5%)、2位=後任者不足(56.2%)、3位=自身の業務量の増加(52.5%)ということがわかりました。
さらに、働き方改革が進んでいる企業のほうが、進んでいない企業よりも、中間管理職の負担感が増しているということもわかっています。
これは、業務量や効率が変わらないままに、労働時間に上限を設けたことが原因としてあげられます。そうした中で、元々の人手不足や近年のコンプライアンス遵守・ダイバーシティ対応などへの必要性の高まりによって、一層中管理職の負担感が増していると考えられます。
さらに、これらの負担感が高い層には、睡眠不足、疲労、ストレスなど、心身の健康状態の悪化傾向がみられています。
こうした負のスパイラルに陥らないためには、管理職自身もマネジメントの考え方を転換していく必要があるでしょう。
厳格に部下の計画・行動を管理するマイクロ・マネジメントを行うのではなく、能力や仕事を認め、信頼関係のもとで、積極的な行動をいかに引き出せるかが負荷を下げるためのポイントの一つです。
また、中間管理職の負担増大は、本人だけで解決できる問題ではありません。人事や経営層が連携して、デジタル化・IT化の推進や社内での業務のシェアなどに取り組み、問題の根本解決に努める必要があります。
※「中間管理職の就業負担に関する定量調査」パーソル総合研究所
ストレスフルな状況にお悩みの方はこちらの記事もご覧ください。
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中間管理職の年収ややりがいについて
中間管理職には様々な負荷が伴いますが、給与面での魅力や業務のやりがいが大きいことも事実です。中間管理職の給与や業務の魅力について解説します。
平均給与
厚生労働省が発表した令和2年「賃金構造基本統計調査」によると、部長の給与平均値は男性が60万1,700円、女性が52万500円。課長の給与平均値は男性が49万9,000円、女性が44万3,100円でした。
同調査の非役職者の給与平均値は男性が29万8,300円、女性が24万8,100円なので、部長職との年収差は、年間約300万も出ることが分かっています。
※「令和2年賃金構造基本統計調査 」厚生労働省
業務のやりがい
中間管理職は自分の裁量次第で、大きな成果を出せるため、非常にやりがいのある仕事です。責任のある仕事の分、成果が認められた際の喜びも大きいといえます。また、自分が育てた部下やチームが成長していく過程をみられるのもやりがいにつながります。
また、企業によっては管理職以上が閲覧可能な情報などもあるため、より経営層に近い立場で事業に参画することが可能となります。
中間管理職に転職したい! 求められるスキルとは?
次に、中間管理職に求められるスキルを説明します。
コミュニケーションスキル
中間管理職は、経営層とも連携を取りながら、自身の配下の現場社員とも関係性を構築する必要があります。顧客先では上位層との商談も増えるでしょう。多くの人と円滑に業務をすすめていく上でも、コミュニケーションスキルは必須のスキルだといえます。特にリモートワーク下では対面で会話する機会が不足しているため、中間管理職主導で、積極的なコミュニケーションを取り関係構築に努めていくことが大切です。
業務に対する遂行力
中間管理職には、アウトプットとして管理している組織の成果が求められます。成果を上げる組織づくりに励み、様々な施策を行って成果をだす業務遂行力が必須だといえます。
決断力
管理している部門の意思決定は中間管理職が行います。部下が自分の裁量権を超える業務に取り組む際には、スピード感をもっていかに的確な判断ができるかによって、チームの結果も変わってくるでしょう。
課題解決スキル
チームで成果を出すために、目標との差を分析して課題解決に動く必要があります。なぜその課題が起こってしまったのかの背景を把握するだけではなく、再発しないための打ち手を考えることも求められます。
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中間管理職への転職を成功させるポイント
中間管理職への転職を成功させるためのポイントを解説します。
転職した後のキャリアパスを明確にしておく
面接の際には、キャリアパスを明確に伝えられるよう準備しておきましょう。入社後に中長期的な活躍がイメージできるかどうかは、採用時の重要な指標の一つです。また最後面接では、応募するポジションに必要なスキルよりもキャリア観やその人の大切にしている価値観が問われます。
カルチャーマッチする企業を選ぶ
企業によって、中間管理職に求められる役割は変わります。社長と直接やりとりしながらプレイングマネージャーとしてチームを持つ場合と、多くの現場社員を率いてマネジメント業務に特化する場合では日々の業務も異なります。
入社後に意図せず認識の齟齬が出ないように、出来る限り業務内容や求められている役割について確認を取りましょう。
内定が出たら、すぐに承諾せずにオファー面談を設けてもらい、関係者とすり合わせを行うことをおすすめします。
※中間管理職への転職のポイントは、こちらの記事でより詳しく解説しています。
管理職への転職は難しい? 求人の傾向や成功に向けたポイントを解説
中間管理職は経営層と現場をつなぐ重要なポジション
中間管理職は経営層と現場社員をつなぎ、成果の最大化に貢献する重要なポジションです。責任が増すことから、忙しいといったネガティブな印象もあるかもしれませんが、やりがいを感じることも多く、更なるキャリアアップも目指せるでしょう。
もしも中間管理職への転職を検討しているのであれば、ヘッドハンティングサービスの利用を検討してみてください。職務経歴を登録しておくだけで、管理職などの非公開求人を多く保有するヘッドハンターからのスカウトが届きます。まずは登録し、これからのキャリアの選択肢を広げてみてはいかがでしょうか。
この記事のポイント
Q.中間管理職は辛い?ストレスは?
A.中間管理職は自分の裁量次第で、大きな成果を出せるため、非常にやりがいのある仕事です。責任のある仕事の分、成果が認められた際の喜びも大きいといえます。また、自分が育てた部下やチームが成長していく過程をみられるのもやりがいにつながります。また、企業によっては管理職以上が閲覧可能な情報などもあるため、より経営層に近い立場で事業に参画することが可能となります。
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