ヘッドハンティングされたらどうする?その意味や注意点について解説

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事業後継者や企業DX推進役、コロナ禍でのマネジメントなど、自社では育成が難しいビジネススキルを求める企業は少なくありません。エグゼクティブ層やハイクラス層の採用ニーズが拡大する中で、企業が有効手段の一つとしているのがヘッドハンティングです。

ここでは、ヘッドハンティングの仕組みや人材紹介との違い、スカウトを受けた場合の対処の仕方などについて解説します。

INDEX(読了時間8分)

ヘッドハンティングとはどういう仕組み?

ヘッドハンティングという言葉自体は、すでに広く知られています。しかし、実際の手法や仕組みについてはどうでしょうか。
ヘッドハンティングに関する概要、具体的なスカウトの流れなどを見ていきましょう。

ヘッドハンティングの意味や概要

ヘッドハンティングとは、簡単に言えば優秀な人材をスカウトすることです。「ヘッド」をハンティング(狩る)という言葉通り、主に管理職やエグゼクティブクラス、ある分野のスキルが突出したハイクラス人材が対象となります。年俸契約が主となる外資系企業では、ヘッドハンティング採用はごく一般的な手法です。
終身雇用制が長く続いてきた日本企業では、なじみのない考え方でしたが、近年になって日本企業でも多く見られるようになってきました。

ヘッドハンティングの仕組み

企業が、希望するスキルを持った人材を探すのは容易ではありません。そのため、一般的には人材選定を専門とするヘッドハンターが仲介役となり、企業のニーズに対応します。
ヘッドハンティングは、一般的に以下のような流れで実施されます。

  1. 企業側が人材ニーズをヘッドハンターに提出
  2. ヘッドハンターが独自のデータやSNS、企業や業界のあらゆる情報を基に候補者を探し出す
  3. 候補者にアプローチし、転職に関する意向を確認・転職条件や希望についても調査する
  4. 企業に候補者を紹介
  5. 企業とヘッドハンターの間で情報共有を行い、転職条件を調整
  6. 条件交渉を経て合意に至る

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ヘッドハンティング会社と人材紹介会社はどう違うのか?

転職に関わるサービスで一般的に良く知られているのが人材紹介です。
ここでは、ヘッドハンターが属するヘッドハンティング会社と人材紹介会社の違いを比較し解説していきます。

対象となる層の違い

人材紹介会社があらゆる層の人材を対象としているのに対して、ヘッドハンティング会社では主にハイクラス(管理職以上)の人材を対象としています。近年は、中間管理職などのミドル層にもヘッドハンティング型のサービスが広がっていますが、一定以上のスキルの人材を対象としているという点では同じです。

対象の広さの違い

人材紹介会社は、「自社に登録された転職希望者を企業側に紹介する」というサービス形態です。しかしヘッドハンティング会社はリサーチを通じて候補者の掘り起こしを行います。つまりヘッドハンティングでは、顕在層である求職者だけではなく、転職意思のない潜在層も対象となるのです。

また人材紹介会社は自社の保有する登録者データベースを利用しますが、ヘッドハンティング会社では自社の登録者データベースのほか、コンサルタントやリサーチャーが保有する独自のネットワーク、セミナーや研修会などへの参加者情報、SNSといったさまざまな手段を活用して候補者をピックアップしていきます。

ビジネスモデル・立ち位置の違い

人材紹介会社は転職希望者と求人を希望する企業とのマッチングを行います。一方、ヘッドハンティング会社は活躍している人材を探し出し、アプローチをかけて転職意欲を喚起していきます。

人材紹介会社の活動の起点となるのは、転職希望者の登録ですが、ヘッドハンティング会社の場合はクライアントとなる企業の依頼が起点となります。

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企業がヘッドハンティングに頼る理由

ヘッドハンティングには、その他の採用手法とは異なるメリットがあります。企業が人材紹介ではなく、ヘッドハンティングを活用する理由について解説します。

競合に知られることなく、募集できる

一般社員の募集とは異なり、ヘッドハンティングの対象となるのは経営や事業運営に関わり、中核となる人材です。ただし、こうした採用活動を公表してしまうと、「自社にどのような人材が不足しているのか」といった弱点があらわになります。
また、今後の事業戦略についても、どこを強化するのか推測されてしまいかねません。しかしヘッドハンティングを行うことで、オフィシャルに募集できない内容を競合に知られることなく、人材を採用できます。

非公開で募集できる

非公開の募集により、求める人材をどの程度の待遇で迎えるのかを公表せずにすみます。社外から経営・管理層を登用することについては、社内からの反発も予測されますが、非公開での募集により社内でも情報を一部に留められるため、既存社員からの不満を呼ぶこともありません。外で認められるだけの優秀な人材を確保できれば、こうした反発の声を抑えることが期待できるでしょう。

また高条件の募集求人に対して、人が集まりすぎることも回避できます。ヘッドハンティングを活用することで選出にかかる手間を軽減し、即戦力の採用や通常では出会えない人材と出会えることが、企業側が頼る理由の一つです。

有能な人材と効率的に出会うことができる

ヘッドハンティングは「攻め」の採用活動です。企業にとっては応募してくるのを待つよりも条件に合う人材をピンポイントで採用できる確率が高くなるでしょう。また選考フローも簡略化できます。
企業が時間的なコストや手間をかけずに、自社のニーズに即した有能な人材に出会うことができるヘッドハンティングは企業にとっても効率的な採用手法なのです。

ヘッドハンティングサービスを提供する企業の種類

ヘッドハンティング会社には、求める人材や手法によってさまざまな種類があります。いくつか挙げてみましょう。

  • エグゼグティブサーチ
    欧米型とも呼ばれており、CEO~幹部クラスのレイヤーに特化したサービスです。代表取締役や取締役といった経営者層、重役クラスなどが対象となります。欧米ではごく一般的に行われており、日本でもヘッドハンティングのイメージに近い形です。
  • フルサーチ
    全レイヤー(CEO~プレイヤーまで)、全分野の職種を対象としていますが、部長や課長などの中間管理職や専門職などのミドル層をメインとするサービスが多い傾向です。また、特殊技術やある分野に特化したスキルを持つ人材をするケースもあります。
  • マッチング
    自社保有のデータベース経由でスカウトを行います。場合によっては提携の他社サービスを活用する場合もあります。一からサーチするのに比べると候補者を見つけやすいメリットがある一方で、条件に一致する人材に乏しい可能性がある点はデメリットです。
  • その他:業界特化、キャリアコンサルティングサービス
    IT業界や広告業界など、ある業界に特化してヘッドハンティングサービスを提供する会社もあります。上級SEやプロジェクト管理者など、一つの業種に対しても詳細なニーズに対応可能です。
    キャリアコンサルティング型サービスでは、クライアント企業向けのコンサルティングや、転職希望者向けのコンサルティングを行いながらスカウト・ヘッドハンティングサービスを提供します。

ヘッドハンティングされたらどうする?

ヘッドハンティングサービスに登録していたとしても、実際に連絡が来ると、どう対応すればよいか悩む人もいるかもしれません。転職について「もう少し先」というように考えていた場合は、スカウトされたことで気持ちが高ぶってしまうことも考えられます。
ここではヘッドハンターからスカウトされた時に、どう対処すべきか解説します。

オファーの信頼性を確認する

ヘッドハンターの所在を確認し、ヘッドハンティング会社の実績や評判をチェックしましょう。詐欺まがいの偽ヘッドハンティングも存在するからです。どのように対応するにしても、信頼性の高い話が大前提となります。

オファーされた求人に関してなぜ自分なのか確認する

企業が探している人材の条件と自身のスキルが本当に一致しているのかは、転職後の仕事に関わる重要事項です。そのため、オファーに対して「なぜ自分が適任と見られているのか」はしっかりと確認しておきましょう。

待遇面や仕事内容がマッチするか確認する

外部からスカウトに値する人材と認められることは、非常にうれしいことです。ただし、冷静に条件を判断する必要があります。提示されている待遇面や仕事内容について、本当に自分が納得できるものかを確認しましょう。

退職する時、今の会社と揉めないか確認する

例えば繁忙期にいきなり退職するのは、現在所属している会社に対して礼を欠くことになり、円満な退職とはいえません。オファーを受ける際は、どの程度の猶予があるのかを確認しましょう。また企業によっては、競合する会社への転職が制限されている場合もあります。

就業規則に「競業避止義務の記載がないか」「オファー元の会社がその対象となっていないか」について確認しておくことが必要です。

求人条件にマッチしない場合はヘッドハンターに希望を伝える

せっかくオファーがあったからといって、無理に転職しても活躍の場が得られるわけではありません。求人と自身の業務スキルがマッチしていないのであれば、思い切って断ることも必要です。
その際には自分の希望をヘッドハンターに伝えましょう。紹介された求人のどのような点で自分に合わなかったのか、また自分がどのような考えで業界の職種・ポジションを探しているのかといった希望条件や意向の詳細を、率直に伝えることで、よりマッチ度の高いオファーへとつながる可能性もあります。

連絡がきたからといって、採用が保障されているわけではない

スカウトはあくまでもヘッドハンティング会社によるサーチの結果であって、採用が決定したわけではありません。結論は、ヘッドハンティングの依頼元である企業との面談交渉後となります。そのため、あわてて退職手続きを進めることのないように気を付けましょう。

一方的に拒否するだけでなく、一度話を聞いてみるのもおすすめ

転職をまったく考えておらず、驚いて断ろうとする人もいるでしょう。
しかし人生にとって何が転機となるのかわかりません。転職するかどうかは別にして、一度話だけでも聞いてみるのも方法の一つです。思いがけず、自分のキャリアとしての強みが見つけられる機会となるかもしれません。

※ヘッドハンターをうまく活用するには? ヘッドハンターについての記事はこちら

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ヘッドハンティングサービスを使うことで、キャリアの選択肢を広げる機会を

ヘッドハンティングされるということは、企業やヘッドハンティング会社が自分の価値を認めてくれたことでもあります。ヘッドハンティングはビジネスパーソンとしての価値を評価してもらい、新たな環境へ身を置ける機会でもあるのです。クライアントとなる企業にとっても転職を考える側にとっても価値あるサービスです。

スカウトに至る過程では、ヘッドハンターによる丹念なサーチが行われるため、自分のスキルとのマッチング度も高いと考えられます。転職を考えている場合はよりピンポイントな優良求人に巡り合えるチャンスが多く、効率的な転職活動が実現できるでしょう。

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