ヘッドハンティングとは?転職までの流れや注意点を解説
近年、ヘッドハンティングサービスが転職市場に広く浸透しつつあります。ヘッドハンティングとはどのような採用手法なのか、「引き抜き」とはどのような点が異なるのか、気になっていた方も多いのではないでしょうか。
本記事では、ヘッドハンティングによる転職の流れ、ヘッドハンティングサービスを活用するメリット、スカウトされるためのポイントのほか、スカウトが届いたときの注意点について解説します。
ヘッドハンティングは企業の採用ニーズに合致する人材をスカウトして採用する手法
ヘッドハンティングとは、企業が求める人材を企業に代わってヘッドハンターがスカウトし、採用する手法のことです。ヘッドハンティングの主な種類として、「サーチ型」「登録型」の2タイプがあります。
サーチ型とは、ヘッドハンティングを行う転職エージェントが求人に合う人材を独自ルートで探し出し、紹介する採用手法です。サーチ型では、求職者だけでなく、転職に関心はあるもののまだ転職活動を始めていない「転職潜在層」にもスカウトを行う可能性があります。
一方、登録型は、転職エージェントが転職希望者のデータベースをもとに、企業の求めている人材をマッチングし、スカウトする採用手法です。
かつてヘッドハンティングの対象は、主に経営層・幹部候補などのエグゼクティブ層に限られていました。しかし近年は、30~40代のリーダー、中間管理職、専門職層をはじめ、若手の人材まで対象が広がっています。
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近年ヘッドハンティングサービスが広がっている理由
近年、ヘッドハンティングサービスが広がっているのは、企業側・転職希望者側の双方においてニーズが変化しているからです。それぞれ詳しく解説します。
企業の採用ニーズの変容
企業がヘッドハンティングサービスを活用する理由として、人材ニーズの変化が挙げられます。多くの企業が、DXやサイバーセキュリティ、サステナビリティ、ガバナンス対応といった近年特に重視されるようになった経営課題への対応を求められています。
こうした課題の多くは、事業戦略と密接に関わっていることから、外部に依頼せず内製化していきたいと考えている企業が少なくありません。
また、新規事業を始めるにあたり、異業種の人材ニーズが増加しているという側面もあります。FinTech(金融とテクノロジーの融合)やHealthTech(ヘルスケア・医療とテクノロジーの融合)といった、業界をまたいだ事業をスタートさせるため、即戦力となって現場を動かすことができる人材を異業種から採用するニーズが高まっています。
転職希望者はハイクラス求人に出会える可能性が高まる
ヘッドハンティングサービスでは、一定の年収アップが見込める求人や管理職・幹部クラスをはじめとしたハイクラス層向けの求人を取り扱っている場合が多く、ハイクラス転職を考える人にとっては給与、ポジション、仕事内容などを大きくステップアップさせられる可能性があります。
特にリーダーや管理職、専門職層は、「良いところがあれば転職したい」といったように、長期で転職先を検討するケースが少なくありませんが、ヘッドハンティングサービスであれば、プロフィールやこれまでの経歴・業務内容を登録しておけば、ヘッドハンターから経歴・スキルに合ったスカウトが届くことがあります。責任ある立場にあり、多忙な転職希望者にとっては、この手軽さが長期的な目線で良い転職先を探すことにつながるため、多くの方に広がっていると考えられます。
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ヘッドハンティングと引き抜きの違い
ヘッドハンティングと引き抜きの大きな違いは、仲介会社が介在しているかどうかです。ヘッドハンティングでは、ヘッドハンティング会社や転職エージェントが企業の採用ニーズに合う人材を仲介する役割を担いますが、引き抜きは、企業の担当者が他社に勤務している人材をスカウトし、自社に転職してもらうことを指します。
また、ヘッドハンティングと引き抜きでは、対象者も異なります。ヘッドハンティングでは、エグゼクティブ層やハイクラス、ミドルクラス層の人材が主な対象です。一方、引き抜きの場合には、能力や階層を問わず、幅広い層が対象となります。
なお、社員による引き抜きなど、企業が仲介会社に依頼せず直接採用活動を行うことを「ダイレクトリクルーティング」といいます。この採用手法は近年盛んに行われており、企業がビジネス系SNSなどを通じて情報を収集し、個別に連絡をとるパターンが少なくありません。転職希望者にとっては、企業と接点を持てるというメリットがあります。
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ヘッドハンティングサービスを介した転職の流れ
続いては、ヘッドハンティングサービスを介した転職の流れをご紹介します。利用するサービスや仲介するヘッドハンターによって違いがあるものの、基本的な流れは下記のとおりです。
1. 企業側が求人を依頼
初めに、企業がヘッドハンティングを行う転職エージェントに求人を依頼します。求めるスキルや人材像を提示し、条件に合致する人材を紹介してもらえるよう依頼するのが一般的です。
2. ヘッドハンターが人材をサーチ
企業からの依頼に応じて、ヘッドハンターが人材をサーチします。前述のサーチ型と登録型で違いが表れるのがこのプロセスです。サーチ型では、ヘッドハンターが独自ルートで人材を探します。
一方、登録型の場合は、自社プラットフォームに登録済みの人材の中から、企業が求める条件に合致する人材を探すのが主な流れです。
3. ヘッドハンターが候補者をスカウト
ヘッドハンティングを行う転職エージェントは、企業側の条件に合った人材(以下、「候補者」とします)を見つけると、候補者にコンタクトをとり、求人の概要を伝えます。同意があればヘッドハンターとの面談を行います。
面談では、求人の詳細を伝え、応募への意欲を確認するのが一般的です。また、キャリアの棚卸しやキャリアプランの確認、希望条件のすり合わせも行います。結果として、別の求人への紹介に至るケースも少なくありません。
4. 面接
マッチングの次は、候補者と企業側の採用担当者が面接を実施します。ヘッドハンティングの面接の特徴は、通常の経験者採用に比べ、ヘッドハンターが双方の代弁者として介在する価値が大きいことです。ヘッドハンターは、企業に年収やポジショニング調整の交渉をするため、面接に同席することもあります。
5. 内定通知・雇用契約締結・入社
企業側は、面接を経て候補者を採用したいと考えた場合、内定を通知します。その際、年収や各種手当の支給内容など雇用条件もあわせて伝えます。内定通知の際に、雇用契約の締結で必要となる労働条件通知書という書面の形で交付されることもあります。
ヘッドハンターは、内定を受けるかどうかの検討に際しても、候補者の相談に応じます。相談の結果、候補者が現在の勤務先にとどまる選択をする場合もあります。
雇用条件のすり合わせが完了し、候補者が労働条件通知書の書面を承諾すると、正式に内定・入社となります。なお、ヘッドハンターは内定後も、退職時における前職企業との折衝の仕方などのフォローを行うことがあります。
【関連記事】ヘッドハンターを活用して転職するには?役割や転職活動の流れを解説
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ヘッドハンティングサービスを使うメリット
転職希望者がヘッドハンティングサービスを活用することには、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。主なメリットは下記のとおりです。
求人を自分で探す必要がない
スカウト型サービスに登録すると、ヘッドハンターからの打診を待つこととなり、自分で求人を探す必要はありません。現職が多忙で転職活動のための時間を確保しにくい方にとって、求人検索の工程を省略できることは大きなメリットといえます。
自分のスキル・経験を活かせる、思いがけない出会いがある
ヘッドハンティングサービスを利用すると、思いがけないスカウトが届く可能性があります。自分では検知していなかった、自分のスキルや適性に合っている求人との出会いがあることは、ヘッドハンティングサービスを活用するメリットのひとつです。
思いもよらないスカウトが届くと、なぜ自分が選ばれたのかを考え、自身の市場価値を客観的に捉えることにつながります。スカウトが届いた場合は、ヘッドハンターとの面談を通じて、アプローチの理由を深掘りしてみましょう。
ステップアップにつながりやすい
ヘッドハンティングによる採用では、転職希望者に重要なポストを任せる求人も多く見られます。キャリアのステップアップが期待できる点は、ヘッドハンティングサービスの大きなメリットです。
また、トレンドの企業課題を任せられる人材の獲得競争が活発になっており、待遇改善も期待できます。
ヘッドハンターに相談しながら進められる
ヘッドハンティングサービスを利用すると、転職活動をヘッドハンターに相談しながら進められます。スカウトを受けるかどうか、オファーを承諾するかどうかなど、重要な局面で相談できる相手がいることは、大きなメリットです。
また、応募書類の内容や面接対策についてもアドバイスをしてもらえることや、採用企業側からのコメントについてフォローアップしてもらえることもメリットといえます。
ヘッドハンターが転職希望者に代わって、聞きにくいこともフォローしてくれる
ヘッドハンティングサービスを利用して選考を進めると、転職希望者が企業に直接質問することをためらうようなことも、ヘッドハンターが代わってヒアリングしたりフォローしたりしてくれることがあります。
例えば、採用後のポジションや年収などの交渉については、転職希望者側は気になる部分が聞きにくい、切り出すタイミングが判断しづらいといったケースが少なくありません。
ヘッドハンターは、こうしたことを代わってヒアリングしてくれることがあります。ヘッドハンターが聞きにくいことを聞いてくれて、落としどころを探してくれることは、ヘッドハンティングサービスを利用する大きなメリットです。
最新の転職トレンドや事例が分かる
ヘッドハンティングサービスを利用すると、転職市場における最新動向や、ほかの転職希望者の事例といった情報が得られます。業界の事情に詳しいヘッドハンターは、現在どのような企業がどういった人材を求めているか、どのようなタイプの人が転職を成功させているかといった情報を常に把握しているからです。
また、ヘッドハンターは、ひとりで採用企業側・転職希望者側双方の担当をすることが多く、企業が過去にどのような人材を採用しているか、といったリアルな採用状況や、社風・カルチャーなど、求人票では伝わらない情報をつかんでいるケースも多いです。ヘッドハンターを通じて転職のトレンドや事例を知り、「自分と企業の相性」を知って自身の転職活動に活かせることは、ヘッドハンティングサービスを利用するメリットといえます。
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ヘッドハンターからスカウトされるためのポイント
ヘッドハンターの目に留まり、スカウトされるにはどのような点に気を配る必要があるのでしょうか。押さえておきたい2つのポイントを紹介します。
ヘッドハンターの目に留まりやすいよう、アピールポイントを重点的に書く
ヘッドハンティングサービスに登録する際のレジュメ(職務経歴書)には、自身のアピールしたいポイントを重点的に記載することが大切です。業務経験やスキルをたくさん書けばいいというものではなく、自身の強みを端的に伝える必要があります。
さまざまな業務経験を幅広く記載するよりも、ひとつの事例について、背景や課題、自身の役割、どのように業務を遂行したかといった点を掘り下げて書くことが大切です。与えられた任務を受動的に行ったのではなく、どのように目標達成や課題解決を自分事に落とし込んで取り組んだのかを記載することにより、ヘッドハンターに「会ってみたい」と感じてもらえるレジュメになるでしょう。
スカウトされて求人に応募する際は、これまでの職務経歴書を詳細に書き直す
スカウトが届いたのち、求人に応募する際には、職務経歴書をあらためて詳細に書き直す必要があります。ヘッドハンターは、転職希望者から提出された職務経歴書をそのまま企業へ提出するわけではありません。面談を通じて自身の強みやアピールすべきポイントを明確化した上で、職務経歴書をアップデートするよう転職希望者にアドバイスするのが一般的です。応募先企業が求めているスキルや経験を把握し、求められる人材像に適合するよう、レジュメをブラッシュアップしていくことが大切です。
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スカウトが届いたときの注意点
スカウトが届いた際には、どのような点に注意する必要があるのでしょうか。特に注意しておきたい3つのポイントについて解説します。
転職サービスに登録していない場合は、ヘッドハンターの身元確認などを行う
転職サイトなどに登録していないにもかかわらず、突然スカウトが届いた際には、ヘッドハンターの身元確認を行ってください。所属している会社名、厚生労働大臣許可番号を確認することをおすすめします。ヘッドハンティングを装って、高額商品や有料のセミナーを案内される可能性があるため注意が必要です。身元確認を行うとともに、自身のプロフィール情報をどのような手段によって得たのかについても、確認しておくことをおすすめします。
不審な点はないか、信頼できる人物かどうかを確かめた上で、スカウトに応じるべきかを判断するのがポイントです。
選考通過の確約ではないため、ほかの選択肢と比較する
スカウトが届き、面談や選考に進んだとしても、応募先企業への選考通過が確約されたわけではありません。ほかの企業や現職の選択肢と比較できるように、並行して数社同時に転職活動を進めることをおすすめします。
雇用条件や入社後の働き方については慎重にすり合わせる
スカウトが届いて選考に進んだら、雇用条件や入社後の働き方については慎重にすり合わせる必要があります。自分に求められている具体的なミッションや組織のミッション、雇用条件などをきちんと確認しましょう。また、選考が進み企業側から内定通知があった際には、労働条件通知書で最終確認をしましょう。給料は上がるものの、休日が減ってしまうといったケースも少なくありません。
キャリアプランと照らし合わせた選択をする
スカウトが届いた際には、入社条件だけでなく、転職が自分にとってプラスになるかどうかも確認する必要があります。そのためには、中長期的なキャリアプランを設計し、転職すればそのプランの達成に近づくかどうかを考えることが大切です。キャリアの大きな方向性を定め、今後どのように活躍していきたいのかを見据えつつ、ゴールから逆算してキャリアを選択していくことをおすすめします。
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ヘッドハンティングは、エグゼクティブ層の人材に限らず、30~40代のリーダー・管理職や専門職層、若手の人材にも対象が広がりつつあります。ヘッドハンティングサービスを活用することで、自身のキャリアをより充実したものにできる可能性が広がるでしょう。キャリアを形成していく手段のひとつとして、ヘッドハンティングサービスの活用を検討してみてはいかがでしょうか。
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