STORY - 02
NPO団体から
企業の執行役員へ
転職意思のない
自分を動かしたのは、
“一社だけ”のオファー
36歳・男性・転職回数2回
年収900万円 年収1000万円
一般社団法人
理事
年収900万円
雇用・教育支援サービス企業
執行役員
年収1000万円
- 年齢・性別
- 36歳・男性
- 転職回数
- 2回
- 直近部署
- NPO団体
- 直近役職
- 理事
- 略歴
- 大学卒業後、大手エンターテイメント企業に入社し、経営企画に従事。その後、社会に対してより大きな影響力を発揮できる場を求めてITサービス企業に転職。直後、東日本大震災に直面し、たまたま参加したボランティアで自分の能力を発揮できる機会があることを感じ、NPOに参画。社会課題解決に繋がるコンサルティングで実績を上げ、ヘッドハンター経由で雇用・教育支援サービス企業に転職。
活動スケジュール
2015年10月にヘッドハンターからスカウトを受け、面談。企業の経営陣との面接や現場見学を行う。
12月に入社を決意。2016年4月に転職。
活動のきっかけ
“社会に意義ある取り組みを”
信念とともに築いたキャリアが、
転職という選択肢を引き寄せた
私は10年ほど大手企業の経営企画に在籍していましたが、東日本大震災でのボランティア経験を機に退職。得意分野で社会にインパクトある貢献をしたいとNPO団体に参画しました。
そこで目指したのは、「強い組織」に「社会にとって良いこと」を実行してもらうコンサルティング。活動の幅を広げ、国や自治体、企業に向けた地方創生や社会課題解決のコンサルティングに従事していましたが、私が思い入れをもって進めていた施策が、先方の事情で立ち消えてしまうこともしばしばありました。組織を率いる人間が変われば事業の方向性も変わる現実を目の当たりにし、次第に「良いことをしようとしている組織を強くする」ほうが社会にとってより意義があるのではないかと考えるようになりました。
doda Xを通じてヘッドハンターからオファーをいただいたのは、ちょうどそんな疑問を抱き始めたときでした。
活動のプロセス
“10分だけでいい”
面談に臨みたくなる熱量があった
疑問を感じつつも、それでも転職したいとまでは思っていませんでした。以前に登録していた人材紹介サービスからしばしばスカウトが届いても、すべて辞退していましたから。そんな状況だったので、ヘッドハンターの方に「10分の電話面談でもいい」と言われた時も、最初はお断りしたのです。
しかし、たいへん熱量のある人で、ご紹介いただいた企業を真剣に応援していることが強く感じられました。そこで、転職の意思がない旨をお伝えしつつ、就業前の1時間だけという条件で先方の経営陣と面談しました。そこでは社長と取締役にお会いしましたが、ヘッドハンターの方を通じて私の事情をきちんと理解してくださっていて、事業の現状についてじっくりと説明いただけました。面談の後は、もっと深く理解してほしいと日を改めてサービスを提供している現場を見学させていただきました。後で聞いたところによると、先方としても「即入社でなくても数年後に参画してくれるなら」という感覚だったそうです。ヘッドハンターの方の想いの裏には、同じくらい熱い企業の想いがありました。
面談から透けて見えたのは
看過できない企業課題
私は人から影響を受けて何かを選択するという性質ではなく、正直に言えば、経営陣の方々と面談した際も入社を考えてはおりませんでした。しかし、手がける事業について詳しく話をうかがううちに、それまでのコンサルティング経験から組織に課題があり、社会にもっと良いインパクトを出せるのではないかと考えるようになりました。
その企業が挑もうとしていのは、どんな人にもフェアな社会を実現すること。とても意義のある取り組みですが、組織がきちんと機能していないために新規事業が大きく発展しきれてはいない。もったいないというのが率直な感想で、良いことをしようとしている組織を強くしたいという想いを抱いていた私には看過できない状況でした。そして自分なら問題を解決して組織を強くし、バリューを出せる自信もありました。
こうしてその企業への興味は増したものの、決断するまでには至らず、再び国や企業へのコンサルティングに奔走する日々に戻ったのですが、その直後、外部からのアドバイスでは本質に触れられない苦い経験を立て続けに味わい、キャリアを変えることを決意しました。
活動を振り返って
1社だけのオファーに
企業を応援する気持ちが
本物だと信じられた
結論から言えば、そのヘッドハンターの方と出会わなければ、この会社に参画することはなかったと思います。その方がもし、転職先の候補をたくさん示して「魅力的なポジションがたくさんあるのでどれを選びますか」という営業的なスタンスで接触してきたら、一歩踏み出すことはなかったと思います。私がアクションを起こしたのも、一貫してこの企業だけを勧めてきたからであり、その情熱がまっすぐに伝わってきたからです。私のことをどこまで理解してアプローチしてきたのか定かではありませんが、少なくとも私はその方を信頼し、提示された可能性をポジティブに捉えることができました。いまは自ら事業を興し、組織を育て、社会に価値をもたらしていく手応えを感じながら充実したキャリアを重ねていますし、その機会を提供してくれたヘッドハンターの方には本当に感謝しています。
担当ヘッドハンター
から見た転職
「私、転職するつもりはありませんよ」
初めてのコンタクトで候補者の方から言われた言葉です。元々、ご自身の強い想いで自らNPO団体を設立された事もあり、簡単にご転職はお考えにならないだろう、と想定はしていました。
ご紹介企業の経営陣からのご依頼は「本気で『社会課題を解決したい』という志を持ち、当社の中核となれる経営幹部を探してほしい」というものでした。
若くして経営にタッチしておられる方は数多くいらっしゃいますが、「本気で社会課題を解決したいという志がある人」はそうそういません。
共通の「志」を感じ、「ご縁をおつなぎしたい」。心からそう思いました。
候補者・企業どちらにも、双方以外の候補をご紹介する事は考えた事がありませんでした。これ以上の良縁はないと確信していたからです。
候補者のネクストキャリアとして意味があるものに、最後はご自身が納得をしてご決断をいただけることが大切だと考え、半年の月日をかけ、双方の理解・コミュニケーションを深める場を多く設けました。
結果、ご紹介企業へジョインいただけることになり、入社後のご活躍は言うまでもありません。目を見張るような勢いで企業規模は急拡大。すぐに執行役員にご昇格し、現在は経営の中核を担っておられます。
このご縁を信じて、諦めずに提案し続けてよかったと、今も心から思っています。