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キャリアの考え方を学ぶ番組
「CAREER SKILL SET」

「CAREER SKILL SET」は、ビジネス映像メディアPIVOTが展開する人気コンテンツ「SKILL SET」シリーズの特別版。
パーソルキャリアに所属するキャリアの専門家たちが、TBSからPIVOTへ転職したばかりの国山ハセンさんと共に
キャリアに関する5つの誤解を紐解きながら「キャリアオーナーシップ」という大切な考え方について徹底解説します。

出演者大浦征也(キャリアオーナーシップエバンジェリス
ト)、国山ハセン(PIVOTプロデューサー)、
川嶋由美子(doda副編集長)、山口義之(doda副編集
長)、鏑木陽二朗(HiPro編集長)

数々のヒット作の字幕を手がけた戸田奈津子はかつて、保険会社の秘書だった。
就活のタイミングで、すでに字幕翻訳者を夢みていたが、その職につながる道はなく、大学の紹介で入社した。
世の中からみれば良い仕事だったが、自分の幸せはここにはないと、1年半で会社をやめ、なれる保証のない字幕翻訳者を目指し始めた。

夢が叶うまで、そこから20年。
彼女は定職につくことなく、アルバイトで本の翻訳などの仕事をもらって食いつないだ。
周囲には何の仕事をしているかも理解されず、幾度も他の仕事を紹介されたが、断り続けた。
彼女はとにかく映画の字幕翻訳がしたかったのだ。
しかし、映画の字幕にかかわれるのは4～5人程度。
ベテランで席も埋まっているため夢に繋がる道はどこにもなかった。
”無に賭ける”時間は辛かったと語りながら、「それ以外やりたいことなんてなかったから。」と彼女は笑い飛ばす。

転機は、少しでも夢に近い場所で働けるよう紹介してもらった映画会社のアルバイト。
そこで不意に任された通訳の仕事が彼女の運命を大きく変えた。
莫大な資金を投資する映画では、新人に字幕翻訳を任せることは殆どない。
しかし、通訳を担当した映画監督の「新作の字幕も彼女にお願いしたい。」
という鶴のひと声で、20年待ち続けた扉が開いたのだった。

つながる道がなかったとしても、夢を追い続けられた彼女の原動力は ”映画が好きだった” こと。
小学生の時、初めて映画を観た。
彼女は86歳になった今も、その感動を昨日のことのように語る。
しかし、疑うことなく夢を追い続けたかと言われればそうではない。
どんなに追い続けても字幕翻訳者にはなれないかもしれない。
夢を追う覚悟と同じように、叶わないことを受け入れる覚悟も常に持っていた。
だからこそ、彼女は自分で決めてきた道に、ひとつの後悔もないという。
夢に辿り着けない可能性にも自分で責任をとる気持ちが、夢を追う裏側にあったのだ。

彼女はキャリアに悩む人たちに言う。「好きなことをやりなさい」と。
分かれ道に出会った時、好きなことを自分で選ぶことが大事だと。
「はたらいている感じはしない。好きなことをしているだけだから。」
これからも、自分で選んできた、大好きな映画との人生が続いていく。

正解はない、大切なのは、自分で選ぶことだ。
ハイクラス転職　doda X

秘書字幕翻訳者戸田奈津子

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