見落としがちな転職のコツ

2020年10月20日

「雑談」が思いもよらない転職の可能性を広げる

何気なく交わした雑談が転職のきっかけに

以前、監査法人に勤める会計士の方が、あるスポーツのプロリーグを運営する法人へ転職されたケースがありました。こう聞くと、「そういう転職もあるだろう」と思われるかもしれませんが、実はこの方の転職先での仕事は、その法人の財務・経理に関わる仕事というわけではありませんでした。

法人が求めていたのは、リーグの等級区分の基準をつくったり、その基準に則って各クラブの組織の財務面のアドバイスをしたりするポジション。そのため、当初は別種目のプロスポーツリーグ運営の経験者を対象と考えていて、会計士を採用しようとはまったく考えていなかったのです。

その意味で、転職先の法人にとっても、転職した本人にとっても思いもよらないマッチングでした。その方は、自分の好きなスポーツに関わり、かつ自身の経験を活かせる仕事に就くことができ、採用の連絡を受けたときは大喜びしたそうです。

では、この転職がなぜ実現したのか。きっかけは、ヘッドハンターが転職活動中の会計士の方との面談で雑談に及んだ時に、そのスポーツの大ファンだということを聞いていたからです。

ヘッドハンターに情報を渡せばそれだけ可能性が広がる

「サッカーが好き」「バンドを組んで音楽をやっている」「キャンプなどのアウトドアが趣味」といったような、プライベートな趣味・興味レベルのことは、通常はdoda Xの「職務経歴」欄には書きません。また、それらを意図的に仕事・キャリアに結びつけようと考えていない限りは、「希望条件」の欄などにも書かないのが普通でしょう。

それはヘッドハンターも同じで、転職希望者の方にプライベートの趣味・嗜好を意図してお聞きすることはあまりありません。

しかし、先に挙げた会計士の方のケースでは、面談時の雑談で“たまたま”その話が出て、ヘッドハンターがそれを覚えていたことから、「この法人の仕事に、実は会計士のスキル・経験が活かせるかもしれない」というひらめきにつながり、ひとつの転職の道が開けました。

転職の可能性を広げたい、自分の頭で考えられる以上の「思いもよらない」転職の可能性も視野に入れたいと思われるなら、情報をできるだけ多くヘッドハンターに「インプット」する意識が重要です。

スカウトメールを受け取ったときはできるだけ返信をして、面談時は雑談の機会をつくるなど、ヘッドハンターと積極的にコミュニケーションを取ってみましょう。

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