見落としがちな転職のコツ

2020年1月21日

複数の企業からオファーが出たら、どうやって選ぶ?

まずは比較表を作成することで情報を整理

転職活動を進めていくと、同じタイミングで複数の企業からオファーをもらうケースが出てきます。どの会社も興味があるから応募したわけですし、多くの方は「どの会社を選ぶべきか」と迷うことになります。転職はそうそうやり直しがきくものではありませんから、迷いは当然といえるでしょう。

そうなった時、ハイクラス層は、例えば投資先や提携先などを「評価する」ことに慣れているからか、スプレッドシートなどで比較表を作成し、転職先を決めるための情報を整理する方が多いようです。

具体的には、「会社のビジョンへの共感」「経営陣・同僚となる社員の魅力度」「得られるキャリア」「年収・給与の伸びしろ」「ワークライフバランス」などといった、各人が転職するにあたって重視する評価項目をいくつかリストアップし、重要度に応じて重み付けをします。そして、オファーが出たA社、B社、C社それぞれについて、リストアップした評価項目それぞれに点数をつけて、数字で比較できるようにします。

ただ実際は、重要度の重み付けにメリハリをつけられず、結局どの会社も大きな差がつかなくて「決め切れない」という方が相当数いる印象です。

第三者から客観的な意見をもらうことも有効

そんな時は、第三者に相談してみるのが1つの方法です。比較表をつくったなら、各項目の重み付けが適切か、点数の根拠となる情報が量・質ともに必要十分なものかどうかを、客観的に見てもらうのです。

仮に「同僚となる社員の魅力度」という評価項目を立てたとして、「転職活動中に短い時間しか会っていない数人の印象から付けた点数は妥当か?」といった指摘をもらうことが、冷静な判断につながります。相談相手は家族や知人でもいいですし、ヘッドハンターも相談に応じてくれるはずです。

またそこで、「判断材料が足りない」と思ったら、できる限り情報を集めに行くことが重要です。いまは、社員が企業を評価するクチコミサイトなどもありますので、それらを使って調べてもいいですし、身近なところではヘッドハンターが情報を持っている場合もあります。自分のツテをたどって、オファーをもらった企業に働いている人を探し出し、直接話を聞く人も少なくありません。

ただ結局のところ、入社前に得られる情報は限られます。入ってみて、実際にしばらく仕事してみて初めて、その選択が正しかったのか、間違っていたのかが決まるもの。大切なのは、「転職先を選ぶ際は、自分なりに最善を尽くした」「自ら納得して決めた」と後から振り返って思えるような検討のプロセスを踏んでおくことが重要です。

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