見落としがちな転職のコツ
2019年9月10日
ヘッドハンターは何をどこまでしてくれるのか
ヘッドハンターの基本的な仕事とは
初めて転職をする方で、「ヘッドハンター」が具体的に何をしてくれるのか、ご存じの方は少ないのではないでしょうか。ヘッドハンターの基本的な仕事は、人を採用したい企業からの依頼を受け、その企業が求める条件に合う人を探し出し、引き合わせることです。
転職エージェント(人材紹介会社)のキャリアアドバイザーが、そのサービスに登録している転職希望者に求人を紹介するのに対して、ヘッドハンターは自身の人脈などさまざまなルートを通じて、依頼元企業の求める人を探します。doda Xのようなプラットフォームは、その「さまざまなルート」の一つという位置づけになります。
したがって、どのルートで探し出したとしても、ヘッドハンターが転職希望者の方に声をかける時は、たいてい特定の企業の求人が手元にあり、「この企業のこの求人にマッチしていそう」という考えのもとスカウトしています。
ただ、ヘッドハンターがスカウト対象の方と面談することになったとしても、その特定の求人を押しつけるわけではありません。その方がそもそも今転職を希望しているかどうか、今後考えているキャリアの方向性、プライベートなご事情などをじっくりヒアリングした上で、「いま転職するのはやめましょう」という結論に至ることもありますし、その人のニーズに応じて別の企業の求人を紹介することもあります。
また転職活動に伴って、2〜3度にわたる企業との面接日程の調整や、内定後の待遇・年収交渉もヘッドハンターが対応するので、転職希望者は忙しい中で効率のよい転職活動ができます。
ヘッドハンターは信用していいの?
「ヘッドハンター」という言葉の印象からも、「企業寄りの人なのでは?」「それなら面談でプライベートな事情を全て話すわけにはいかない」と考えてしまう方もいらっしゃるかもしれません。
しかしヘッドハンターの仕事は、その時限りで転職を成立させれば“一丁上がり”というものではありません。企業がハイクラス人材を採用しようとする時、その先には「人を採用することで解決したい経営課題・事業課題」があります。ヘッドハンターは最終的にそこに貢献できなければ、介在する価値がありません。転職希望者の方に納得して転職を決めていただき、入社後は長期にわたって活躍いただくことで、その企業の課題を解決していただかなくては、(いやらしい言い方になりますが)ビジネスにならないのです。
後々「両者にとって幸せな転職・採用だった」といえるようなマッチングを実現するためにこそ、ヘッドハンターは求職者の方のこれまでの仕事やキャリアの背景にある考え方、将来の展望、結婚や出産、住宅購入などのライフイベントを含めたプライベートなご事情などもお聞きした上で話を進めます。そして、対企業とのコミュニケーションにおいても転職希望者に不利になることはしません。
むしろ、事前にそのような“企業に伝えたくない内容”などもヘッドハンターに相談しておくと、待遇・年収交渉の時にそれを踏まえて交渉できます。ですから、安心してヘッドハンターに仕事のことも仕事以外のこともできるだけ情報を伝えてください。そして、長期的な視点でヘッドハンターとお付き合いいただくことで、あなた自身のよいキャリア形成の一助にしていただけたらと思います。