見落としがちな転職のコツ
2019年7月09日
「転職への意欲」をなるべく正確に登録すべき理由
「転職への意欲」を正直に伝えないと損をする
誰かから何の気なしに「転職したい?」と聞かれたら、多くの人はすんなりとは肯定せず、とりあえず「いや、まあ良いところがあれば…」と答えるのではないでしょうか。もちろん聞かれた相手やシチュエーションにもよりますが、日本では一般的に「転職への意欲」を率直に表明しない傾向があります。
doda Xにも、2つの質問に答える形で「転職への意欲」を登録する欄があります。
- Q. 現在、転職をどのようにお考えですか
- ・転職することを決意している
- ・転職することを検討している
- ・今は転職する気がないが、興味を持っている
- ・転職に興味がない
- Q. 直近の活動状況を教えてください
- ・直近3ヶ月以内に応募した企業がある
- ・応募はしていないが、転職先企業を探している
- ・求人はあまり見ていないが、転職にまつわる情報を調べている
- ・まだ何もしていない
ここで、実際は「転職することを決意している」のに「転職することを検討している」と答えたり、「興味を持っている」にもかかわらず「転職に興味がない」と答えたりする方がいらっしゃいます。
ヘッドハンターは「転職への意欲」を見てスカウトをやめることもある
2つめの「直近の活動状況」の質問は、顕在化している「行動」に関する質問なので率直に答えやすいでしょう。一方、1つめの質問は「気持ち」の問題なので、どう答えるか少し迷うかもしれません。それでは迷った結果、本当の「転職への意欲」よりも「高く」ではなく「低く」答えてしまうのはなぜでしょうか。
1つ考えられるのは、「転職することを決意している」などと答えたら、ヘッドハンターから電話がたくさんかかってきたり、意に沿わないスカウトメールが多く届いたりすることを嫌がって、実際の気持ちよりも「低く」答えてしまう、ということです。
「自分を高く評価する企業・ヘッドハンターならば、こちらの『気持ち』など関係なくスカウトしてくるはずだ」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、実際のところ、ヘッドハンターにとってはこの「転職への意欲」も、スカウトするかしないかを判断する重要な材料となります。
「ヘッドハンティング」という語感から、一人の人物を見定めて狙い撃ちするようなイメージがありますが、多くの場合は複数の候補者の中から相対評価でスカウト対象者を決めます。例えば、あなたともう一人別の人がスカウト候補に挙がり、ヘッドハンターが迷った時、あなたが「転職に興味がない」と登録したばかりにスカウトをあきらめて、もう一人の方に声がかかることもあります。
「転職を決意している」と答えたところで、いきなりヘッドハンターがあなたの携帯電話を鳴らすことはありませんし、スカウトメールがたくさん届いたからといってすべてに対応する必要はありません。本当に「転職に興味がない」のであればそう答えるべきですが、実際はそうではないのなら、あなたの「転職への意欲」を答えることが得策と言えるでしょう。