見落としがちな転職のコツ

2019年6月25日

ハイクラス人材に求められる英語力。TOEIC®より重要なものとは

企業が求めるのはTOEIC®のスコアから推し量れない「○○力」

転職の際に、英語力を裏付けるために使われるものとしてTOEIC®のスコアを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。しかし、ハイクラス人材に企業が求める英語力は、TOEIC®のスコアから推し量れない部分にあります。では、企業はあなたの英語力について何のレベルを知りたいのでしょうか?

結論からいうと、「会話力」です。しかしながら、転職において「会話力」が最も重要にもかかわらず、きちんとご自身のレベルを認識できていない方が意外と多くいらっしゃいます。

doda Xに登録する際にも、TOEIC®やTOEFL®のスコア記入欄とは別に「英語力」を選択する欄があります。選択肢は、英語力が高いほうから順に以下の5つ。皆さんはどれを選びましたか?

    • ・ネイティブレベル
    • ・ビジネス会話レベル
    • ・日常会話レベル
    • ・基礎会話レベル
    • ・なし

ここでいう「英語力」とは、一部の選択肢に「○○会話レベル」とあるように基本的には「会話力」だと考えていただいてよいでしょう。

ヘッドハンターに寄せられる求人の中には英語力を求める案件も多くありますが、「英語のプロ」を求めているわけではありません。ヘッドハンターに委ねられる求人は、経営層や幹部人材が中心です。

想定されている英語が必要な場面とは、例えば外資系企業なら、本国のヘッドクオーターとテレビ会議をする、国内企業なら、社内の外国人幹部・社員などと議論するようなケースです。経営に関する重要な決断が日常的にそうした会議の中で決まっていくため、そこへ参加できるかどうかが問われます。

一方、書く力はそこまで問われないことがほとんどです。もちろんあるに越したことはありませんが、今やインターネット上の翻訳ソフトなども精度の高いものが無料で使えますし、用途は主にメールなので、拙くても意思疎通さえできればよいとされるケースが多いのです。

「会話はある程度できるが、ライティングがダメだから」という理由で「基礎会話レベル」を選ぶ人もいらっしゃいますが、会話基準で選んでいただくことが望ましいです。

「英語力」の各レベルの目安

そのようなわけで、doda Xで「英語力」を登録する際には「会話力」を基準に、英語力レベルを選択することをお勧めします。

「ネイティブレベル」とは、文字通りネイティブスピーカーと同等という意味です。これは留学で数年、英語圏に住んでいたことがあるレベルではなく、帰国子女であるとか、10年以上英語圏で生活・仕事をしていた人がこのレベルだといっていいでしょう。

ネイティブスピーカー並みとはいかないけれども、ビジネスの場面で英語で自分の意思を正しく伝えられる、異なる意見を持つ人とも議論・交渉ができるレベルの人は「ビジネス会話レベル」に相当します。

「日常会話レベル」は、ビジネスで使うようなボキャブラリーや表現力は有していないけれども、日常会話に出てくるような言い回しができて、ある程度正確な文法に加えてジェスチャーを交えて会話できるレベル、「基礎会話レベル」は、文法には難あり、ただし単語を並べて片言でも会話を成立させられるレベルのことだと思ってください。

doda Xに登録する「英語力」は、ヘッドハンターがスカウトする際に目安にするものです。したがって、高いレベルに登録しておけばもちろんスカウトを受けとれる可能性は高まります。しかし実際の英語力とはかけ離れた高いレベルに登録していると、「来週、英語で面接です」といわれて大変な思いをするかもしれません。5段階で正確に評価することは難しいかもしれませんが、上記の目安を参考に、ご自身の英語力に即したレベルを登録しましょう。

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